「ちょっと数値が高いわねえ、もう一度測りましょ。横になったほうがいいかも」

「あ、はい」

と言いながら、横にさせてまで数値を下げることにどれほどの意味があるのだろう?と首をかしげたことのある皆さんこんにちは、退院を明日に控え限りなく安静に過ごしているとこトン、です。


さて、終わりにさしかかっている入院生活ですが、いろいろ勉強になりました。


・規則正しい生活

・食事はバランスがよいが、決してお腹いっぱいにはなれない。

・点滴は不自由。ないと自由。

・食事のあとには薬を飲む。

・1日3回、体温と血圧を測る

・もちろん酒などは厳禁

・シャワーも毎日入れるわけではない。

・病院の朝は早い。朝食後、回診がある。

・部屋でじっとしているわけで、安全


読書ざんまいで、静かなで貴重なひとときでした。感謝なことです。

健康になるにはこうすればよい、ということを体験できました(^^;。


特に、血圧については昨年の健康診断の結果から、少し高め、ということで気になるとこもあり。こんなに測ってくれて、勉強になったし、数値も落ち着きました!

(人為的な数値では、という内心の声も(^^;)


だいたい、上が115~128くらい、下が68~76と。

ふふ、なんか、うれしい。


しかし、維新の英雄たちからみれば、なにをかいはんや、です(-_-)。




3巻ですが、まだ明治6年をていねいに進んでいる。

議論にやぶれた西郷、どこに行くのか、と思ったら、ただひとりの人物に暇乞い(いとまごい)に行く。この人物が、いまや政敵となっている大久保利通(p96)。

~本文より~
大久保は西郷の突如の来訪に、ややおどろいたらしい。
~中略~
ほどなく茶菓がはこばれてきた。
菓子はカステラであった。~中略~
糖分は肥えるために医者にとめられているのだが、西郷はあまいものがすきであった。これより以前、かれが帰朝早々の大久保をたずねたとき、議論があわず、そのまま席を立って辞してしまったことがあったが、辞して路上に出たとたん、同行者に、
「あンカステラはうまそうでごわしたな。おはん、舞(め)もどっせぇ、あゆ、取ってきて賜(た)もはんか」
と、半ば本気でいったことがある。

~中略~

「一蔵どん、俺(おい)はくにへ帰っど」
~中略~
「今後(あと)の国事(こと)は、よろしゅう頼ンみやげ申(も)す」
と、西郷がいうと、大久保は誰にもみせたことのない無遠慮な怒気をみせ、

「それは吉之助どん、俺(おい)の知った事(こっ)か。いっでんこいじゃ。いまは  ちゅう大事なときにお前(まん)さァ、逃げなさる。後始末は俺(おい)せなならん。もう、知った事(こっ)か」


ふたりのニュアンスがよく描かれてると思う。

友情。信頼。透明感。どんな言葉で表現したらよいのだろう。

切なくも、うらやましいなあ、と思った。