アラタがエルネア王国に帰化してからしばらくが経った、今日。

「ふぁぁぁ…よく寝た」

今日も今日とて、仕事ポイント集めに勤しんでいた。というのも、ウィアラさんから仕事についてのミッションが来たからだ。

「農場管理会っていうのがあるんだけど、そこに入ってみたら?」

「なんですかそれ」

「農場管理会というのは農業に関する管理をする仕事よ」

「そのままですね」

「せ、正確に言えば収穫祭、麦の種まきと収穫、ポムの実の収穫、あとラダの管理とラダから取れるミルクからチーズを作るのが仕事よ」

「な、なるほど…んで、その農場管理会に入るにはどうすればいいですか?」

「森での採取や、釣りで手に入る魚、その他諸々を納めて手に入る仕事ポイントがある程度あれば、自然となれるわよ。一応繰り上げっていう形だけど」

「分かりました、とりあえず仕事ポイントを稼ぎまくればいいんですね」

「ええ…そうね」

「じゃ早速行ってきます」

「気をつけてねー」

アラタは駆け出していった。

最初は不安だったものの、今ではワクワクしている。だって、面倒な授業とか課題とかやらなくていいからね!自由is最高!



「あのーすみません」

「はい?」

「薬師の森ってドコデスカ?」

「ああ、それならこっち…というか、一緒に行きましょうか?」

「…お願いします」

アラタは早速、迷子になっていた。というか自動移動あるやろがい。メタいけど。

「すみません、ありがとうございます。」

「いいえ〜どういたしまして」

「あの、お名前を聞いてもいいですか?」

「私はスザンヌ・アルダンよ、あなたは?」

「自分はアラタ・ヤツシロです」

「そう。また機会があったらお話しましょう」

「あ、はい」

「じゃあね」

「・・・」

(…クールで可愛かったなぁ)

これがスザンヌとの出会いである。









2日後…

「スザンヌさん、友達にならない?」

「言わなくても友達だよ!これからよろしくね!」

「うん!」

こうして、スザンヌと友達となったアラタだった。




その翌日…

「アラタ君、少し練習試合に付き合って貰ってもいい?」

アラタが起きて早々に、スザンヌから練習試合の申し出があった。

「うん、いいよ」

・・・

ガキィン パァン ダァン ダキィン

「よしっ!勝った!」

「スザンヌさん…強すぎ…」

アラタはスザンヌに負けた。それもなす術なく。まあそりゃ、レベル差がかなりあったし?手加減…ゴホン…はい、負けました。

「練習試合アリガトね、アラタ君」

「どういたしまして。また機会があったらやろうね」

「そうだね」

この日からアラタは打倒スザンヌを目指して、日々ダンジョンに潜るのだった。




そんなある日

「あのさ、二人でどっか行かない?」

スザンヌが夜来たと思えば、アラタにそう言った。

「?いいよ、どこに行く?」

「じゃあ幸運の塔に行こう」

「分かった」

そう言って二人は幸運の塔に向かう。

スザンヌの顔は少し赤く染まっている。



幸運の塔

「あのさ…

    私アラタ君のことが…好きなんだ

    よかったら付き合ってほしいんだけど」

アラタはスザンヌに告白された。え、まじ?え、うそ、告白されてる?アラタの答えは…

「いいよ♪僕もスザンヌさんのこと、好きだったんだ」

「ほんとに!?やった!うれしい♪」

「これからよろしくね、スザンヌちゃん」

「こちらこそよろしくね、アラタ君」





・・・・・・

「緊張した…」

「何だかごめん、僕から告白しようと思ってたんだけどな」

「でも、成功してよかった…」

以下省略



19?年 スザンヌと恋人になる



第4話に続く




あとがき

告白後のシーンは皆さんで想像してみてください。しかし、スザンヌちゃん優等生なのよね

しかもまさに優等生…すごいよね

ちなみに上の写真、少しネタバレしてますが次は農場管理会のお話です!お楽しみに!