グランプリファイナルが始まります。今年のファイナルの出場者は、男子が高橋大輔選手、羽生結弦選手、女子は浅田真央選手、鈴木明子選手、ジュニアの男子が日野龍樹選手、田中刑事選手、女子は庄司理沙選手が出場します。

この中で優勝が期待されるのは、男子の高橋選手と女子の浅田真央選手で、グランプリシリーズの内容からすると2人ともかなり期待されます。高橋選手は第1戦がいまひとつでしたが、2戦目はすばらしい出来で他の選手も立て直してくるとは思いますが、目立った選手がいなかったので有力です。

羽生選手は2戦目で起死回生の1位で、ファイナル出場ですが、まだまだ本来の出来ではなかったですが、立て直してきているでしょうか。

浅田真央選手はトリプルアクセルは飛べるようになったでしょうか。回避したところで優勝は一番手で、あわてることもありません。怖いのはコストナー選手やシズニー選手よりもロシア勢で、今年は目覚しく力をつけてきています。鈴木選手も絶好調で、近年ファイナルでは活躍していますが、今年はさらに期待できそうです。

ジュニアは男子が日野選手、田中選手と2人出場は上出来で、1人何とか出られるかなと思っていました。順位は5位、6位でしたが、他の出場者は実力者ぞろいですからどれだけ上げられるか、ここで名前を売ってください。

女子は庄司選手1人でややさびしいですが、次の日本の星ですからぜひがんばってほしいものです。しかし近年ロシアがやたらに強くなり、この分では近い将来フィギュア王国が奪われそうな雰囲気です。大場選手宮原選手などもっと力をつけてほしいものです。

グランプリシリーズ、ロシア杯は見事に男女とも1位という結果でした。最終戦までファイナル出場者は高橋選手と鈴木選手の1人ずつしか決まっていなくて、やきもきさせられましたが、浅田真央選手と羽生結弦選主がそろって進出となりほっとしました。

特に羽生選手はここでかなりの成績を出さなくてはいけないところでしたので、前試合の内容からすると厳しいかなという気もしていたので、短期間でよく立て直してきたものです。

内容はショート、フリーとも2位でしたが、ほかの選手が順位をそろえられず、拾い物の1位という気もしますが、それだけ安定していたということもできます。運やめぐり合わせも実力のうちともいわれます。初ファイナルでどの位置に付けることができるか、今後羽生選主が世界のトップクラスを確保するチャンスで、表彰台を狙ってください。

浅田真央選手のファイナル出場は久々です。ファイナルではぜひ優勝してもらいたいものです。

私は常々トリプルアクセルは無理をしてまでやることはないといってきましたが、ようやく通じたようです。他の選手が何人もやっているならともかく、誰もやらないことを無理にやり、自滅することは避けなければなりません。キムヨナのいない今は3Aなど必要がありません。もちろん練習はしておくのは当然で、十分自信がついたときに披露すればよいのです。

演技の内容的にはまだまだ本来の出来とはいえませんが、よくなってきているのは間違いなく、ファイナル出場者からみれば勝って当然のメンバーですから期待して見ています。

今回出場した今井遥選手は6位でしたが、なかなかよくやったのではないでしょうか。演技を見た感じではもっと点が出てもよいような気がしましたが、やはりスローなどで見ると回転不足などいろいろ粗も見えますが、今井選手らしいやわらかい雰囲気が出ていますし、大きなミスも少なく安定もしていますから、まだまだ順位を上げられると思います。

なかなか期待通りに伸びない選手も多いですが、今井選手は私の見込み以上にがんばっています。ジュニア時代はそれほどすばらしい成績を上げてはいませんが、地道に階段を登っている感じで、案外トップクラスに食い込んでくるかもしれません。鈴木明子選手や、アリッサシズニー選手のように、やや遅咲きで力をつけてくるタイプかもしれません。期待して注目して見ています。

フランス大会は男子は織田信成選手が7位、女子は村上佳奈子選手が4位となり、残念ながら2人ともファイナルを逃しました。

織田選手は足を痛めているそうですが、それにしても精彩のないすべりでした。私の見る限り、オリンピック以来、織田選手らしいすべりを見ていません。しばらく休場するそうですが、体だけでなく精神面や取り組み方までメンテナンスする必要がありそうです。

村上選手も動きが重いようで、何とか4位に入りましたが上位3人とは大きく開けられてしまいました。

昨年村上選手がシニアデビューした時は、これで日本の上位3人は当分動きそうもない、鈴木選手は今後続けても苦しいだろうと感じたのですが、間違いだったようです。

昨シーズンはまだジュニアのイメージでしたが、今シーズンはイメージチェンジで大人の雰囲気がよく出ていますが、体も大人の女になってきているようです。少女から大人への過渡期なのでしょう。しばらくはあまり成績をまとめられないかもしれませんが、心配は要らないでしょう。きっと世界のトップを争う選手になると思います。

NHK杯のペアはロシアの川口、スミルノフ組が逆転優勝しました。そして日本の高橋成美、マービントラン組が2位と大健闘でした。

川口、スミルノフは昨シーズンは充分な成績を残せなかったようでしたが、この大会特にフリーは素晴らしい出来で、これこそ本来の力が出せた演技であったと思います。今シーズンは相当やれそうな気がします。大活躍を期待しています。

高橋、トランの2位は予想外の好成績で、昨シーズンはジュニアでこそ、そこそこの成績を残せましたが、シニアではまだまだ力不足かと見えましたが、この大会を見るとずいぶん成長しました。トリプルツイストを始め、リフト、コンビネーションスピンなど、シニアの上位に通用する内容になっています。

国籍の違う2人はなかなか一緒に練習できないそうですが、なかなか息が合っています。今シーズンは期待できそうです。がんばってください。

アイスダンスはリード姉弟は今ひとつ成績が振るいませんでしたが、アメリカの日系2世のシブタニ兄妹が見事に優勝しました。昨シーズンから急成長し、今シーズンは早くもNHK杯優勝とまだ若いカップルですから、今後が楽しみです。

私はアイスダンスは日本人には向かないのではないか。どうしても体形が欧米選手に比べると、見劣りするし、ダンスの感性がよくないのではないか。と思っていたのですが、シブタニ兄妹はどう見ても日本人体形ですが、見事な踊りを見せてくれました。アイスダンスも日本人でも充分やれることがわかりました。日本の選手もがんばってください。

こうして日本代表ばかりではなく、長洲未来選手も含め、海外で活躍する日本人選手、2、3世選手が健闘するのはうれしいことです。

NHK杯は男女とも1位、2位とすばらしい結果に終わりました。

女子は鈴木明子選手が初優勝。おめでとうございます。ベテラン選手が今までの技にさらに磨きをかけ、1段上にあがったという感じがします。単に初めて3-3ジャンプをものにしただけではなく、表現力もさらに良くなっています。今まではドラマチックな曲で、迫力のある演技を得意としていましたが、このような流れるような曲を見事に表現していました。フリーはジャンプミスもありましたが他の内容は良かったので、ファイナルを期待しています。

浅田真央選手は私の言っていたことがわかってくれたようです。フィギュアスケートはポリシーよりも、今できる最高の演技を見せることが大事で、失敗をすれば後の演技にも響きます。このフリーは素晴らしいものでした。久しぶりにうっとりするような演技でした。出来たら3-3ジャンプが入ったら更によかったですが。充分自信が付いたら又3Aを見せて下さい。

男子は高橋大輔選手が素晴らしい演技を見せてくれました。男の私が見ても見ほれるような演技で、曲に合った見事な内容です。オリンピックの頃より遥かによくなっています。

前回のカナダ大会は遅れているというより、充分気が乗っていないのではないかと心配するところもありましたが、短期間によくここまで立て直してきたものです。後は4回転が入りさえすれば、もう世界に敵無しです。

小塚嵩彦選手は2位にはなりましたが、まだまだ本来の調子には程遠いと感じました。最近の小塚選手は高橋選手を脅かすくらいに力をつけてきているはずで、ジャンプだけではなくすべてのエレメンツでまだまだこれからという気がします。ファイナルは微妙な位置ですが、もし出場できたなら今度こそ素晴らしい演技を見てみたいと思います。