予想できた事とはいいながら発表があった時は、やはり衝撃を受けた。

 

これは個人的なものかもしれないけど宇野昌磨選手はフィギュアスケートの一つの時代の最後の選手という感じが私にはある。

一つの時代って何だろう?

少し考えてみたけれど、それは4回転ジャンプの存在かもしれない。

選手活動し始めた時には3回転までだったジャンプが、途中から4回転ジャンプという新しいジャンプが幅を利かせ始めた世代。

勝つためには4回転ジャンプが不可欠となってこの新しい難技に次々と挑んでいった世代、かな?

そんな世代の最後の選手という感じがあるのである。

この後の世代は最初から4回転ジャンプはあたりまえになっている。

 

3回転までだった頃は、音楽表現にも重点が置かれる演技を多くの選手が見せてくれていた。

見ごたえのある面白いプログラムの演技も多かったと思う。

4回転ジャンプが登場してから、あまりにも高難度ジャンプの得点が高く出るようになってしまったので、世界のフィギュアスケート界はジャンプ偏重の演技が潮流となっていって表現の部分が縮小されてしまった。

面白いワクワクするようなプログラムは減ってしまった。

それでも日本のフィギュアスケート界は頑張っていると思うけど。

私の友人にはライトなフィギュアスケートファンしかいないので、「最近のフィギュアスケートは何だかつまらない」という人が多い。

 

それでも宇野昌磨ファンは多いのだ。

私もここ数シーズンは宇野選手が何本4回転ジャンプを飛ぶか、なんてどうでもよくて、どんなプログラムを、演技を見せてくれるだろうかということが楽しみだった。

もともと表現の優れた選手という定評があったけどここ数シーズンはその凄みが増してきたと思っていた。

宇野昌磨選手にしか作れない独特の世界感を見せてもらえた。

 

数々のきらめくお兄さんたちスター選手のそばにずっといた宇野選手。

あらためて振り返ってみれば、なんという凄い戦果を残していることだろうか。

間違いなく彼も偉大なレジェンドだ。

 

これからの競技試合で宇野選手の演技が見られないというのは本当に寂しい。

むしろ、今までの方が贅沢だったというべきかしら。

彼にとってはこれからの方がその真価を輝かせる事ができるのかもしれない。

 

長い間おつかれさまでした。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

一番印象に残るわくわくさせてもらった大好きなプログラム。

 

下は平昌五輪銀メダルの演技。