私は最近の「J-POP」なんてほとんどと言って良いぐらい知らないけど、最近はどんどんイントロが短くなっているらしい。
イントロ=イントロダクション
今の若い人たちはもっぱらストリーミングで音楽を聴くので、次から次から流れてくる楽曲の中から自分の感覚に合った曲を選ぶ、で、イントロなんか流していたらスキップされちゃうのだそうだ。
手っ取り早く楽曲のメインから始めるということになるらしい。
先日Eテレ「クラシックTV」、今のJ-POPの日本を代表するアレンジャー本間昭光さんがゲストの回を見た。
この日のテーマはJ-POPのアレンジの世界。
この方は、いきものがかりの「ありがとう」のアレンジをされた方だ。
本間さんのあこがれはイントロの名曲を作ることだという。
お話の最初に小さめの声で「今はイントロ、ほとんどないけど・・・」とポツリとおっしゃった。
そして、アレンジャーにとってはイントロの部分だけが自分のオリジナルだから、ともおっしゃっていられた。
そして本間さん、憧れのイントロがコレ。
ピンクレディー、「UFO」
こんな風にイントロにフォーカスして「UFO」を聞いたことがなかったけど、こうして聞いてみると素晴らしいなぁと思う。
UFOが星空の宇宙を飛んでやってきそう。
作曲・編曲の戸倉俊一さんて天才じゃない?
もう一つのあこがれのイントロは
ベートーベンの「運命」。あのジャジャジャジャーン♪だそう。
本間さんはこれらを超えるイントロを作曲したいのだそうだ。
こういうイントロだったらスキップされないんじゃないかと思うのだけどどうでしょう?
イントロがない楽曲。
私なんかは寂しいなぁと思う。
イントロが秀逸という曲はたくさんあるように思える。
そのイントロを聞くだけで胸がわくわくしてくるような名曲、いっぱいあるよなー。
すぐにコレと言えないのが悲しいところだけど、一つ思い浮かんだのがすごく古くて申し訳ないけど、そしてJ-POPでもないけど。
イーグルス「ホテルカリフォルニア」、これなんかイントロなしではありえない。
(COVERですが素敵です)
そのうち、昭和の名番組「ドレミファドン」なんて成り立たなくなっちゃうのかしら。
似た話でもっとびっくりしたのがこちら。
テレ東「カンブリア宮殿」。
番組800回スペシャルで「秋元康」が2週にわたって放送された。
面白そうなので見てみた。
その中で知ったのが若い世代のドラマの倍速視聴。
倍速視聴するというのは若い人の間では珍しい事ではないらしい。
殆ど倍速視聴です、なんて言う。
正直、私も録画したドラマの見たくないシーンを早回しで飛ばしちゃうなんてことは時々する。アクションシーンとか残虐なシーンとか。
こういったシーンが多い韓国ドラマは結構ある。で、あんまりそういうこと(早送りする)が続くと「見てる意味ないじゃん」と視聴をやめる。
でも、若い人たちはそういうことではないらしい。
どうして、そんな見方をするのかと思ったら、見なきゃいけないコンテンツが多すぎるからということらしい。
倍速で見ないと時間が足りないらしい。
話題になってるから、とか、ちょっと知りたくて、とかで見るらしい。
そういう見方でドラマの面白さは伝わるんだろうか。
例えば今、私が見ている「初恋の悪魔」。初めのころは今一つ魅力がわかりにくかったけど、回を追うごとに面白くなってきた。松岡茉優さんが二つの人格を持つ人物を見事に演じ分けているけど、それはちょっとした目の動きや表情の変化やせりふの言い方で、である。
こんなのって倍速で見ててわかるかなぁ、と思ったりする。
(写真お借りしています)
そしてスマホに特化した縦型画面のドラマも作られたりしているという。
「両サイドの空間が無駄」なんて言ってる人がいたが、今のドラマ制作の人たちはガクッとしちゃうだろうな。
映像の隅々まで考えて作っているんじゃないかと思うのだ。
秋元康さんはハイライトだけを集めたドラマが作られるかも…なんて言っていた。
これはドラマを見てるんじゃないね、ドラマという映像情報を見てる、んじゃないか。
ちょっと何言ってるか自分でもよくわかんないけど。
先のドラマの先週の回で、窓辺に佇む仲野太賀さんが映る一瞬シーンで、わぁ、なんて素敵なシーンと思ったけど、それはそのシーンを見ている登場人物の気持ちに同化できたからでこれは倍速で見てたら味わえないんじゃないの、と思う。
それともワカルと言われちゃうんだろうか。
若い人は殆どTVを見ない、今、エンタメ界は激動の時代だという。
ちょっと元気がない日本のエンタメ界(エンタメ界だけじゃないけど)秋元康さんのような才能豊かな人には世界に向けて、頑張ってもらいたいなぁ、と思いながら番組を見ていた。
最後に本題からずれるけどオマケ。
凄ーい昔、職場に保険のおばさまが持ってきたちらしにチャート式でイエス、ノーで答えていくとあなたに合う有名人男性がわかります、なんて言うのがあって、その時のお姉さま同僚と面白半分にやってみた。
結果がお姉さま同僚の相手が秋元康さんで、とても喜んでいた。
当時、秋元康さんは時代の寵児と言ったところであったんだと思う。
私の相手は菅原文太さんだった。そのお姉さま同僚は「菅原文太ってちょっと…」などという。わたしは菅原文太さんをかっこいい人だな、と思っていたので「え、私好きですけど・・」と言ったような気がする。むしろ、私的には秋元康さんより好ましかったかも。
と、するとくだらない占い?と思ってたけど案外当たってたということになる?。
秋元康さんというと、このエピソードを必ず思い出すのである。