ピクトアップ’02年、潤くんです。これで最後です。
『Pict up#19 2002-2003DEC.+JAN. 』
~ジャニーズの映画プロジェクト『J Storm』のすべて CREATIVE J~
【アイドルという枠組みからの進化をはかる5人それぞれへのインタビューを通して浮き彫りになる本当の素顔、嵐のリアルとは?】
いつか一番上に立って世の中を見てみたい―――松本潤
嵐のメンバーの中、目に見えて成長が著しいのが松本潤である。いい意味で、自分のことだけ考えている。グループの個性は、メンバー各々が強い個性を持つことによってはじめて成り立つ。一番の年下でありながら、彼にはその強さが光っている。
『これならイケル!』 メンバーは特別な存在
―――『ピカ☆ンチ』は楽しかったですか?
「正直、最初はあまり乗り気じゃなかったんです。『5人で出る必要があるの?』って思ってました。嵐が全面に出ると、ジャニーズ映画という観方をされる。はじめは抵抗があったんですけど、河原さんの脚本を見たらメチャクチャ面白くて(笑)」
―――どんなところが面白かったのでしょう。
「いろんな話が次々展開して、ショートコントをたくさん並べたようなところ。内容・テンポに加えて、男5人の時間の流れがすごく良く描いてあった。『これならイケル!』と思いました」
―――この映画の松本潤的見どころは?
「全部。一本の【映画】として観てほしいので、断片的なところは挙げたくないんです。映画自体を楽しんでもらいたい。細かいことは気にしないで、ドーンと椅子に座って、ぼーっと、スクリーンを観ていてほしいですね」
―――ドラマにもたくさん出演していますが、『ピカ☆ンチ』には何か特別な想いや、他の作品との違いはありますか?
「ドラマ『ごくせん』と『ピカ☆ンチ』の撮影が重なっていたんで比較しやすかったんですけど、両方の現場を行き来して思ったのは、『メンバーは特別な存在』だということ。メンバーが現場にいてくれると、なぜか自然になれるんです」
―――演技にも、その差は出たりしますか?
「絶対違うと思う。今回の映画で何を観て欲しいか・・・・・・。あえて言うならば、それは5人のいる空気感なんです。この映画をデビュー当時に撮っても、何年か先に撮っても、全然違う雰囲気になっていたと思います。嵐になってもうすぐ3年経つ。その3年という時間がしっかり画面に出ている作品になりました」
出発点と到達点 僕の心の帰る場所
―――松本潤にとって、嵐とはどんな存在ですか?
「一人で仕事をすることもあるけど、最終的に戻って来る場所は嵐。現時点では、嵐が出発点であり、到達点なんです。だから、僕の心の帰る場所なのかな」
―――嵐にとっては、自分はどんな存在?
「昔は、そういうのすごく気にしてたんですけど、今は自然体ですね。つくろうと思えばいくらでもつくり込めるけど、『僕は僕でいいや』と思った。5人がそこにいれば嵐になる。僕らは何をしようが僕ら。そこに松本潤が存在していればそれでイイと思うようになりました」
―――では、松本潤とはどんな存在でありたいですか?
「誰にも真似できない存在になりたいですね。そのためには、いかに自分らしさを出せるかってことが大事だと思います。投げやりな言い方ですけど、全ての人に認めてもらわなくていい。周りの評価を気にして、自分を曲げないようにしたい」
―――J Stormについて聞かせてください。
「やりたいことをやらせてもらえる、僕らの仕事にとって大事な【環境】。この世界で成功するかなんて分からない。だから一つひとつを大切に、今を楽しんで人生をエンジョイしたい。それができる【環境】です」
―――この世界での成功とはどんなこと?
「僕は誰よりもどん欲な性格なので、どこまで行ってもきっと満足はできないと思うんです。デビューした頃は、『次に(ジャニーズJr.などから)誰か出てきたら、僕らはどうなるんだ?』なんて、気にしてた。でも全ては自分たち次第。いつか一番上に立って世の中を見てみたいですね」
―――一番上ってどこなんでしょう?
「アイドルのトップ、日本の芸能界のトップ、エンターテイメント界のトップってのもありますよね・・・・・・。上は果てしなく、キリがない。敵はたくさんいますよ」
―――味方は?
「4人だけ」
最後の、味方は「4人だけ」の破壊力がすごいと感じるのは私だけ?
当時の状況や、自分のいる場所に対する、この時抱えていた気持ちが表れているようです。
潤くんの言葉は、全体を読んだ印象と一部分を読んだ印象が、ずいぶん変わる気がします。一部分の言葉だけを読むと、すごく強そうな人なのに、それはどうしてかってところを読むと決して強いわけではないんだと、受ける印象が違います。
しかし、嵐が心の帰る場所って・・・ものすごい愛・・・・・・。