朝起きると知らない部屋にいた。

「……えー…と」

なんか男の部屋っぽい。
無駄にデカいベッド。チャコールグレーみたいな暗い色のカーテン。
物もそんなに置いてないし全体的に女の子の部屋じゃないぽい。
…よかった…のか?
いやよかったでしょそこは。うん。

あれ?昨日俺何してたんだっけ。
仕事終わりに昔の友達と飲んで…飲ん、で……。
そいつん家か?ああ、そいつん家か。
飲み過ぎたのかなあんま記憶が───

「あ、起きた?」
ノックもしないでドアを開けたってことはここの住人?
「え、あい」
「牛乳切らしててさ〜ちょっとコンビニ行ってきた。朝食べるでしょ?」

さらさらの前髪を耳にかけてにこりと笑ったのは。
「相葉、くん?」
ここ相葉くんち?なんで?
酔って押しかけたの俺?

相葉くんは一瞬きょとんとしてからすぐ全開の笑顔で言った。
「何その呼び方ボケのつもり?早く顔洗ってきなよ」

へ?ボケ?
俺いつもそう呼んでるよね?
「あのっゴメン俺昨日飲み過ぎたみたいでよく状況が───」
「えぇ?そんな飲んでた?まぁいいから早く起きなよ」
相葉くんは部屋を出ていこうとしたけどすぐに顔だけまた覗かせた。
「それともおはようのチューする?くふふ」
「へっ!?」
何言ってんの!するわけないじゃんどういう…
「照れちゃってかぁわいいのカズくん♡」

カズ…くん?

「いいから早くね、昨日美味しいパンもらってきたから食べよー」

カズくん?
俺翔くんだけど。

相葉くんこそボケのつもり?
それともドッキリ?
脳がついていかなくて1人取り残された部屋で手がかりになるものを探す。
枕元で充電されてる携帯を手に取るとケースは似てるけど本体は俺のではなく。
「なん、誰のだよ」
念の為指紋認証してみてもどの指も反応しない。

「ゆび……」
はたと、気付いた。
指。手。
なんか白い。ゴツゴツしてない。
確かに俺のじゃない。

「え、え?」
俺のじゃないけど見たことある手。
「………カズ…って…」
もしかしたらと左手の指で携帯に触れたら。

携帯のロックが外れて見慣れないホーム画面が映し出された。

「どういう……」
震える手でカメラを起動しインカメラに切り替える。

「…っ」


───朝起きると、俺はニノミヤカズナリになっていた。







☆真面目な翔潤に取り掛かりたかったのですがほんとにこれっぽっちも降りてこないので
とりあえずお遊び的な?さらっと読んでもらえるような感じの始めます!
さらっとな割にオチが分からず止まってますけど😅

とりあえず出来たとこまで御賞味あれ!