風呂から出て勝手に潤くんのバスローブを羽織る。

いつも先に2人は始めてるから今日も何てことないテイでビールを持って寝室に行く。

あくまで冷静に。
可愛い2人を観察するくらいのテンションで。

「あ」
ドアを開けると2人は寝てた。
抱き合うわけでもなく、所謂普通の男友達の距離感で。

「あれ?あ?寝て…んの?」

近づいてみると2人は同時に掛け布団をガバッとめくって───

「「はいおいで」」
ぽんぽんと2人の間を叩かれた。

「え?なに?俺2人に襲われんの?」
「ちげぇよなんでアナタたちすぐそっちに持ってくのよ」
「いやだって泊まるのにしない日がないし」
そう答えると
「…サルじゃん」
「でしたな」
よくわかんないことで2人して笑ってる。

「大野さん」
ふいにニノに呼ばれて。
「こうやってただくっ付いて寝るだけですごい幸せなの、アナタ知らないでしょ」
ぐいと手首を掴まれてベッドに引き上げられた。

「なんでおじさんに囲まれて寝てんの俺」
「アナタが一番おじさんじゃない」

ぎゅうぎゅうと潤くんに抱き寄せられて、その長い首元に俺の頭が収まって。
ぎゅうぎゅうとニノが抱きついてきてその小さな手が腰に回る。

「暑い?」
「…ん」
「幸せ?」
「………ん」

寝返りなんて打てそうにないけれど。

熟睡なんて出来そうにはないけれど。


「独り占めしない方が幸せなことってあんだな」
「アレ?大野さん気付いたの?」
「俺のお蔭じゃない?感謝してよ2人とも」
「じゃ真ん中来る?」
「なんかそれは寝苦しそうだからいい」
「そこ断るんだ」
「くははっ」


3人で寝るのも悪くないよ。


知らないあの2人にも教えてあげたいくらいだよ。



………ん?

じゃあ5人で寝たらどうなんだろ?



なんてね。












☆おしまい☆