4.お金を追いかける奴はアホだ  私もアホだったぁ! | 和敬清寂 ~書かぬが仏~

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お金を追いかける人は、お金から逃げられる、私も昔はアホでした、というお話です。



ずいぶん昔になるが、商売がうまくいかないんで、
経営の極意を知ろうと、コンサルタント会社と仮契約して、いろいろ学んだ。経営学とかMD戦略とか。

でもね。結局、お客さんを愛する事。
これが出来てないって事が分かった時点で本契約はやめた。


本契約なんかしたら、その会社のレールの上に完全に敷かれてしまう。そういうビジネスモデルなんでしょうね。うまくできてる。

「こうやれ」っていう命令書みたいなものに従ってスケジュール組まされる。



こっちのやりたいようにできなくなるんでそれは嫌だと。

そんなことしなくても、売り上げあげてみせらぁ!と。
威勢の良い事言って。(相手さんには「コンサル料高いし・・・」と言って逃げた)

でも、本当に大事なポイントを気づかせてくれたのは感謝してます。





それで、何をやったかというと、
メンバーズカード作って、フルネームを書いてもらって
顧客300名くらいの顔とフルネームを完全に憶えた。

それと、買ってもらった商品をそのつど記録して、その人が過去に買ったものも全部憶えていった。


もう、そうなると
「○山○男さん。この前は、○○を買って頂きましたね。あれどうでした?」
『なかなか良かったよ。』
「今度、こういうのが入ったんですよ」と会話が弾む。

会話が弾むとお客さんからも情報が入ってくる。
それを必要なお客さんに伝えるとまた会話が弾む。

店内イベントなどバンバンやって、楽しくワイワイやった。
他の店の常連さんであろうが、来てくれたお客さんは皆兄弟、みたいな感じで。


そうこうしているうちに、
知人客が友人客になり、信者客になった。

信者客っていうのは、
他の店のほうが少し安くても、(かなり安かったら教えてくれる)
他の店のほうが近いのにわざわざ来てくれて、
売り切れた時、他の店に行けば買えるのに待ってくれて、
わざわざここで買ってくれる客の事です。

何という有り難いお客さんたちでしょう。


その時の社長さんは、閉店後も店に残ったなじみ客と、いろいろと愚痴を聞いてあげたりしてたっけ。

まるで飲み屋の女将



そんなこんなで、

信者客が4割にも達して売上高の8割を占めるようになり、その人がまた友人を連れてくる。

信者客はだんだん買う物がなくなっていくのに、新規客ってこれからどんどん買っていってくれるんで売り上げ高が上がるのよ。

信者客のおかげで新規客が減らないから売り上げも上がる一方で、
季節変動も平日の売り上げダウンもない。

別に何もしなくてもライバル店が潰れていって、その店のお客さんだった人まで来てくれる。


あまりにも忙しい時は常連さんに接客をお願いして、自分は他の客を接客、なんてことが日常茶飯事。

初めて来た客は商品を全く知らないから、商品一つ一つに説明を書いておく事もどんどんやった。

そうしたら、一度店に入った客は知人から友人、信者客になって2度と離れられなくなるっていう蟻地獄のような流れができた。


インフレの時代だったからというのもあるけどね。
デフレで給料がどんどん下がっていくのがいかに異常な経済かがわかるよ。

デフレでも信者客を掴んでいる店は強いと思うよ。





店の前に店員が立ってるのって時々見るけど、暇な店ほど、あれをやってるね。

客が来れば、すぐに店員が出てきて
「何かお探しですか?」って聞いてくるとか。

そうしたら、お客さんは「買わされる」って思うから、すぐに逃げてしまう。

でも、売りたいっていう燃えたぎる思いが沸々とあるんでしょうね。
「ちぇ、逃げやがった」っていうオーラが出てますなぁ。


店側のエゴが心を曇らせるんでしょうね。

お客さんの心が見えていない。
客はそんなに馬鹿じゃない。


冷やかし客を邪険にしちゃいけません。
そういうお客さんを大事にしなきゃ。


じゃぁ、どうすればいいか。

仕事道具を持って、客の近くに行けばいい。
そうすりゃ客は逃げない。

ダマされたと思ってやってみぃ。
いつまでも冷やかしを続けてるから。



商品をきれいに拭いたり、
商品を並べ替えるフリをしたり、
片付けものをするフリ、

そうしながら近づいて、
客が冷やかし半分に商品を見るのを邪魔しないように配慮する。
「いつまでも冷やかしていいよ」って心の中で思う事。

決して手ブラで近寄ってはいけない。そこがミソ。

ジロジロ見ない。(誰だって嫌だろ)

軽く あくまでも、軽く。
「気になったら言って下さいね」と言いながら作業をする。
斜め上を見ながらやる。
どんどん「冷やかし」してくださいね、と。

そうすると買いたいなと思っているお客さんから声を掛けやすいものですよ。

「冷やかし」を嫌がる心を捨てる事が肝心。


そういう配慮ができるか。本当にお客さんの身になって考えられるか。
「お客様」と「様づけ」で呼べばいいってもんじゃない。

お客さんを愛する心があれば、
どうしたら配慮してあげられるだろうか、と、
細かな知恵は出てくるんじゃないかい?



お金を追いかけてる人は、人に逃げられる。
結果的に、生きたお金は残らない。

実績を云々する前に、お客さんをどれだけ愛したのか。本当にお客さんの身になってやってるのか、考えてみぃ。

愛した実績がもたらしたお金こそが尊い。
私はそれを学んだ。


実績ばかり要求して、一番大事な事を指導できないんじゃぁジリ貧になるわ。


「授けて受ける」って習ったんじゃない?
基本中の基本でしょ。言うだけじゃなく実践しなきゃ。


「何億円稼ぎたかったら、何億円分、徹底的に愛せ!」っていう事ですよ。





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