妄想のお話です。





~翔~


さっそく、それっぽい教材販売会社のホームページとチラシを作成しました。


チラシは、相葉くんに頼んで、ピンポイントで今中さんの所に入れました。


智くんが、陽太君に連絡をして、チラシを加菜恵さんに渡し、やってみたいとお願いする手筈です。


明日は土曜日なので、ちょうど良いです。


松潤には、小学生向けの参考書を買ってきてもらい、智くんのデザインで、表紙カバーだけ作りました。


ニノが、加菜恵さんの出身校を確認すると、やはり、私櫻井と同じ大学でした。


大学の附属病院勤務なので、確率は高いと思っていましたので、会話の糸口になりそうですね。


淳一郎さんについても、先輩に聞いてみましょう。






翌日、加菜恵さんから、連絡先として記入しておいた私の電話番号に、電話が来ました。


「小学6年の教材について、お話だけ伺いたいのですが。」


連絡さえいただければ、こっちのモノです。


「お電話ありがとうございます。


HPL学習教材株式会社、営業担当櫻井です。


私共は、ハッピープライベートレッスン、つまり、個別学習を専門とした、通信教育の会社です。


お子様は、6年生ですね。


私共は、自主性を尊重しつつ、お子様にあった学習を提案致します。


よろしければ、ご説明に伺います。」


「そ、そうですね。


チラシを見て、子どもが興味を持ったみたいで。


契約するかは、わかりませんけど、お話だけお願いします。」


「ご住所は、どの辺りでしょうか?」


「はい。○区の○町なのですが。」


「ちょうど良かったです。


今、近くにいます。


お名前と、ご住所を教えてください。」


さて、乗り込みますかね。