妄想のお話です。
元々は、女性陣は、奥からニノ、ハムスターさん、お姉さん、男性陣は、佐藤さん、大野さん、翔さんで座っていたんだ。
大野さんは、翔さんを奥にして、真ん中に佐藤さん、自分は手前の席に移動した。
どちらにしても、佐藤さんの表情は見えない。
それぞれの会話が盛り上がり始めて、聞きわけるのも難しいし、会場に3人もいるんだから、お任せしよう。
「相葉くん、飲み物追加する?」
「あ、じゃあ、ワイン飲んじゃう?」
「いいね、あと、これとこれ、きっとワインに合うよ。」
ふたりで飲み食いして、合コンの終了予定時間になった。
別れ際に連絡先の交換をする可能性が高いから、少し早めに店を出るつもりだったのに、出遅れてしまった。
会計をして外に出ると、なぜかお姉さんと大野さんだけ駅に向かって歩いていて、残り4人で二次会に行くみたいだ。
スマホが震えたので確認すると、大野さんからのLINEで、可能なら4人をつけて欲しい、ペンは翔さんに預けたとある。
どうなってるのか、よくわからないけど、ちゃんと聞いてなかった俺らが悪いんだろう。
4人は、近くの喫茶店に入った。
向こうは、俺らの顔を知らないから、わりと気楽で、隣の席に座った。
4人は、コーヒーとかジュースを注文してる。
すっかり仲良くなってるみたいで、あまり喋りたくないニノ以外で、楽しそうだ。
相葉くんがトイレに立ち、戻ってきたから、交代で俺もトイレに行った。
席に戻ろうとした時、ハムスターさんもトイレに行こうとしたみたいで、すれ違ったんだけど、俺の顔を見て一瞬、不思議そうな表情をした。
今回の依頼では、俺、顔バレしてないよな?
まさか、前の依頼で探った会社だったりしないよね?
色々と考えながら席に着くと、相葉くんがケーキを注文していたみたいで、ケーキが2個届いた。
「ね、どっちにする?
半分ずつにする?」
えっと、どっちでもいいかな。