妄想のお話です。





ハンバーガー屋でも、大活躍だったんだろう?と、からかわれた。


「仲間が訳のわからん連中に捕まったら、本気出すだろ?


それより、今日は何を手伝えばいいんだ?」


「んー、やっぱり、玉ねぎを刻んでもらうかな?」


また、玉ねぎかよ。


「これ、機械で出来ねぇのか?」


「味が違うんだよ。」


ひたすら玉ねぎを切りながら、ふと考えた。


ハッピーの婆さん、急にハンバーグ5個作れたの凄いな。


通常のメニューにも、ランチメニューにも無かったし、玉ねぎを刻んでる様子は無く、出来るのが早かった。


途中まで作ってたとしか思えない。


しかも、帰り際に、俺だけにこっそり言われた言葉があった。


「会社を経営しながら、人助けするなんて素晴らしいわ。


何かあったら連絡しなさい。


私も出来るだけの事をしてあげるからね。」


翔ちゃんが何か話したかもと思ったけど、学生時代の話しかしなかったらしいから、あの婆さん、情報収集能力が高すぎる。


婆さんがCIAだったんじゃねぇのかなぁ。





ともかく、危険な事は避けようと思ったのに、ストーカー疑惑を調べる事になってしまった。


仕事の連絡が終わり、よろず書き込み処をニノに読み上げてもらっていた。


〔20代女性、会社員、ストーカーについての相談です。


ストーカーだと思うのですが、確証が無い状態です。


警察に相談出来ないし、高いお金を出して興信所に依頼するのもためらっています。


客観的に、ストーカーなのか、お話を聞いて欲しいのです。


出来れば女性が良いのですが、こちらに女性の方はいらっしゃいますか?〕