介護サービス職のキャリアアップに関しては、以前は様々な資格や研修があって複雑でしたが、近年では分かりやすいものに変更されています。実際、「ホームヘルパー2級」と呼ばれていた資格が「介護職員初任者研修」に変更され、「介護職員基礎研修」が「実務者研修」に一本化されました。

これによって、「介護職員初任者研修」修了後は、「実務者研修」修了を経て、「介護福祉士」や「ケアマネジャー」を目指すというキャリアパスができました。その上のキャリアアップとしては、「認定介護福祉士」があります。

キャリアパスのスタート地点になる「介護職員初任者研修」は、介護現場で身体的なケアを行う際に必須の研修であり、130時間の研修を受けることが必要です。「実務者研修」は、6ヶ月以上の期間に及ぶ研修で、450時間以上の授業を受けることになります。この研修を修了し、3年間の実務経験を積むと「介護福祉士」の受験資格ができます。

「ケアマネジャー」は、保健医療福祉分野での実務経験が5年以上あり、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格した後、「介護支援専門員実務研修」を修了すると資格を得ることができます。

「認定介護福祉士」は、介護職のキャリアパスとしては最上位資格になりますが、民間資格となっていて試験はありません。介護福祉士として5年以上の実務経験が必要となるほか、「認定介護福祉士養成研修」を受講した後に申請を行ない、受理されると資格を取得することができます。

このように資格でのキャリアパスの道筋が明確化しているため、介護業界のスペシャリストになりたいのであれば、早い段階から自分が目指したいポジションを決めておいた方がいいでしょう。
(推奨リンク:「介護業界のキャリアパス」)