3年前、2018年の10月、何をしていただろうか。ふと考えた。
まだこコロナが騒がれる前だった。
2018年7月に、16年の結婚生活は終わった。可愛かった子どもたちも、
親の都合で遠ざかっていった。
帰りたいと泣いて電話してきた娘を、連れ戻すお金も、家財道具も、
何もなかった自分は、ただ謝るしかなかった...。
それから3年間、下を向くまいと懸命に空を見上げ、無理にでも胸を張ってきた。
その反動だろうか。実は悲しかった、辛かった、そんな気持ちを押し殺してきたことが、
自分を想像以上に打ちのめしていたのだろう。
コロナで世界が狂ったとき、どっと疲れが押し寄せた。
すっかり言葉を綴ることもできなくなってしまった。
ずっと思っていた。
誰も傷つかない家にしたいと。
だれも泣かなくていい、誰かに怒鳴られたり、いじめられることのない家をつくりたいと。
それには力がいる。ずっと空を見て、その力を求めて独り月や星に祈っていた。
大切な人がもう誰も、理不尽に離れなくていいように。
大切なものがもう何も、理不尽に壊れなくていいように。
そんな自分の心魂に気づいたら、またこ言葉を綴りたい気持ちが帰ってきた。
気がつけば子どもたちも19歳、16歳。おおきくなったものだ。
離婚前に買ったサーフトランクスが大きすぎた息子。
高1になって、ちょうどよいサイズに。
それをはいて、キャンプに一緒に行った日の夕方。
またあの子が、この目の光の中に帰ってきた。
きっと来ると空に想った。
今度は心の底から安心できる家で、
みんなが笑える家で過ごす時の訪れを。
涙とともに失った以上の幸せを、形にしていく時がきたようだ。
2021年秋は、もうあの頃の秋とは違う。
