原発事故:「2号機の水位は底部から60センチ」の現実 | あらやす日(本)誌

原発事故:「2号機の水位は底部から60センチ」の現実

3/26、
東京電力は福島第1原発2号機の格納容器内を内視鏡で見た結果、
水位が底部から約60センチしかないと発表した。

原子炉への注水量から東電が予想していた水位より約3メートルも低かった。

格納容器下部の圧力抑制室が破損して、
原子炉建屋地下に汚染水が漏れている可能性が高まった。

原子炉へは冷却のため毎時約9トンの水を注入していたが、
原子炉の圧力容器下部に開いた穴から格納容器に漏れた水が、
圧力抑制室の損傷部を通じて漏れている可能性が高いという。

この悲惨な状況から出てくる疑問と問題は3点だ。

第一に、
約100トン(原子炉1基分)の核燃料は今、どうなっているのか?
原子炉内にどのくらいとどまっているのか?


第二に、
核燃料を冷やして循環した高濃度汚染水は原子炉に空いた穴から漏れて、
どこに流れてゆくのか?


第三に、
これがもっとも重大なことだが、
環境への放射能の放出は…?



3/27、
東京電力は2号機の「格納容器」内で最大毎時72.9シーベルトの高い放射線量を計測したと発表した。

毎時7~8シーベルトで人間は即死するから、
すさまじい放射線量だ。

1~3号機で、格納容器内の線量を測ったのは今回が初めてだと言う。

格納容器の中に圧力容器があり、水位が60センチだったのは格納容器。
圧力容器の中に核燃料が本来ならば入っている。
格納容器の超放射線量から見て、
核燃料が圧力容器から落ちて格納容器内にメルトダウンしている可能性が高い。

しかし、
核燃料から出る放射能を閉じ込める機能のある圧力容器の中から、
核燃料が圧力容器内でメルトダウン→圧力容器からメルトスルーし、
さらに格納容器の外に出ている場合、
すなわち、メルトアウトしていると、
放射能を封じ込めることはいっそう困難になる。

スリーマイル島原発事故は、
「メルトダウン」事故であり、核燃料は圧力容器内にとどまっていた。

チェルノブイリ原発事故は、
原子炉が旧型で放射能を封じ込める圧力容器などの装置がなかったため、
核燃料の暴走事故で「メルトアウト」して放射能が環境にそのまま放出して大きな被害をもたらした。

今の福島第一原発の原子炉も、
「メルトスルー」と「メルトアウト」によって、
放射能を封じ込める機能を相当喪失しているのではないだろうか?

あらやす日(本)誌~内なるアメーバを探して

①原子炉「圧力容器」(この中に核燃料棒が入っている)
②原子炉「格納容器」の蓋
③使用済み核燃料の保管プール
④コンクリート構造体(この内側に鋼鉄製「格納容器」がある)
⑤圧力抑制室


福島第一原発の原子炉建屋にある核燃料保管プール(図③)は、
水を張ったプールに単に核燃料を沈めているだけなので、
4号機の保管プールにある大量の核燃料(広島型原爆約4千個分)も大きな問題になっている。