日本は親米・親中・独立派の三つ巴の戦場 | あらやす日(本)誌

日本は親米・親中・独立派の三つ巴の戦場

日本は歴史的につねに外国の影響下で、
独立を保ってきた。

今も日本の独立をかけた水面下の戦いが続いている。

現代の日本は、
台頭する中国と、
衰退するアメリカの2大強国に翻弄されている。

アメリカの意向を無視して中国に接近した故・田中角栄は、
ロッキード事件で政治的生命を絶たれ、
田中角栄の弟子とも言える小沢一郎氏も、
アメリカの意向をそのまま聞く耳を持っていないようで、
その結果、政治資金疑惑問題で首相の座には立てない存在になった。

中国との接近を良しとする親中派の多くは、
アメリカとの接近を良しとしない反米派や、
中国を利用してアメリカの外圧を抑制したい独立派と親和性が高い。

新米派にも当然、
中国との接近を良しとしない反中派と独立派がいる。

親米派の中には反中派と独立派が存在し、
親中派の中には反米派と独立派が存在している。

敵の敵は友で、
友の敵は敵と言ったように、
対立軸と友好軸が交錯しているのが国際政治だろう。

故・中川一郎氏は親ソ(現ロシア)派の独立派だったウワサもあるが、
純粋な独立派だったのではないだろうか。

いずれにせよ、
外国に依存せずに、
完全な日本の主権を取り戻すことを意図する、
純粋な「独立派」の陰は年々薄くなっているようだ。

現代の日本は、
親米・親中・独立派の三つ巴というよりは、
親米・親中の2大大国の代理戦争状態なのかもしれない。


ここ20年間の日本の政治・外交動向の変化をざっと見ると、
中国が大国として台頭して、逆に旧ソ連(ロシア)と欧米が衰退した。

民間ベースで日中関係が深化する中で、
21世紀に入ると小泉政権下で、
大企業の株式持ち合い解消と郵貯民営化で日本の金融市場が欧米資本に開放された。

これは衰退するアメリカの焦りが日本からの経済的搾取をすべく行われたものと思われ、
日米関係が金融制度面で近接化というTPPのお膳立てとも言える改革だった。

民主党に政権が移行した原因の一つは、
この制度変更にあったと思われる。
また、
背後に中国からの政治的な支援があった可能性もある。

民主党の鳩山政権下で、
普天間問題でこじれて日米関係が悪化し、
同時に日中関係が深化する矢先に、
中国と尖閣諸島問題が起きて、
日本の中国への接近に決定的な歯止めがかかった。

アメリカによる日本の囲い込みの手法は、
すでに韓国で実験され実践されている。

1987年の韓国の経済危機以降、韓国経済は自主・独立生を失い、
株式市場の外国資本比率は7割くらいになっている。

韓国の現政権は、
アメリカに政治的にもすっかり呑み込まれているようなので
韓国は完全な親米国と見て良いのだろう(次政権でひっくり返る可能性もあるが)。

日本の韓流ブームはこの流れの中で、
対中国政策の一環として、
また、
日韓関係をより強化することでアメリカの利権をより強化するための、
文化的な戦略なのかもしれない。

2007年~2008年に、
西欧とアメリカを衰退させた最大の打撃となった、
サブプライム&リーマンショックがおきて、
旧西側陣営は今、もがき苦しんでいる。

20世紀末に、
旧東側陣営=共産主義が瓦解し、
そして、今、
旧西側陣営=資本主義が危機に瀕している。

アメリカ主導のTPPへの日本の参加は、
衰退するアメリカを日本が助けて、
太平洋地域で台頭する中国を包囲するための主軸として、
日本を置くことを意味している。

日本を浮沈空母と言った中曽根元首相がTPP参加に賛成しているのも、
わかりやすい話だ。

日米安保条約のもとで、
軍事的にアメリカの影響下にある日本は、
アメリカ側に与してTPPのような日米経済同盟を結ぶ宿命にあるのだろう。

しかし、
TPPで日本の損失が大きくなって反米感情が生まれて、
そのために親中派の力が大きくなったら、
元も子もない。

その意味で、
アメリカは日本以上に慎重だと思う。

このアメリカと中国の拮抗と均衡のせめぎ合いの中で、
うまく泳ぐことが日本の今後の課題だ。

国際政治の世界に、
ブルー・オーシャン(競合相手のいない領域)はないのだろう。

東西冷戦の単純な2軸構造の世界で、
西側陣営の庇護の元ならドジョウでも何とかなっただろうが、
複雑な現代の国際情勢は、
ドジョウでは生き残れないレッド・オーシャン(血で血を洗う競争の激しい領域)だ。

日本の国益を守るだけでなく、
より成長させることのできる有能な政治家を育成することが、
日本の最大の課題だ。

そして、
当然ながら、
政治を他人事とせずに、
一人でも多くの国民が政治に関心を持ち、
政治に参画してゆく必要性が高まってきている。

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