福島第一原発から出る放射性物資の飛散シミュレーション | あらやす日(本)誌

福島第一原発から出る放射性物資の飛散シミュレーション

福島第一原発から飛散した放射性物質の9割くらいが太平洋海域に飛散している。
飛散している放射性物質の濃度には差があり、政府・自治体・東電の小出しに発表している数値では原発周辺域以外のほとんどの地域では人体に影響が出る汚染にはなっていないようだ。
しかし、
飛散が継続すればそれだけ地表や海域に放射性物質は蓄積してゆくので継続的な観測を行ってゆく必要がある。

【参考】
ウランなどの「放射性物質」から出るのが「放射線」。この放射線がもつ様々な作用・能力が「放射能」。

下記はドイツの大手新聞社シュピーゲル(WEB掲載)のシュミレーション
一番濃い色の箇所で1~11ミリシーベルトのようだがいつの時点の飛散域であるかは不明。たぶんここ1週間にわたる全ての飛散状況を図にしたものだと推測する。
というのは、
シュピーゲル社が下記のような1日単位の飛散をシミュレーションしているからだ。

3/15のシミュレーション
内なるアメーバを探して


3/20のシミュレーション
内なるアメーバを探して

原発から飛散した放射性物質はほとんどが太平洋に流れているが、3/15は北からの強風で中部地方まで飛散し、3/20は関東・東北の広域に飛散する予測をしている。
3連休の3/20の北風・雨・雪の天気予報を見て広域な飛散を予測して、放射能飛散を抑制するために3/19までに大量の放水を行った可能性がある。

【参考】シュピーゲル社予測
3/13~3/17
3/15~3/20

上記は大気の流れだが、
さて海水の流れはどうなっているのか?

内なるアメーバを探して
関東沖の海流
内なるアメーバを探して
東北沖の海流

東海・関東沖には大きな海流である黒潮が南から流れ込み太平洋沖に蛇行している。
しかし、
福島・宮城・岩手沖の海流は弱く、
特に福島沖は弱いようだ。
放射性物質が一時的に停滞しやすい海域だと思われる。
しかし、
福島沖では黒潮だけでなく、
親潮も北から流れこむので長期的には太平洋に徐々に拡散してゆくと思われる。

また、
原子炉の冷却水不足から通常使用すべき軽水(純水)ではなく、
より放射性物質を付着しやすい不純物を多く含む海水を冷却水に使用しているため、
原発沿岸にこの放射能を帯びた海水が垂れ流しになっているとも思われる。

なお、
今検出さえている放射性物質セシウム137は水溶性だ。

福島沖等の沿岸魚は現時点で海洋汚染度が不明だが至急調査して、
汚染拡大の対策をうつべきだろう。