荒尾市立図書館 郷土資料再発見の旅(第4回)
『荒尾音頭』
荒尾市立図書館で働く増永荒雄と申します。荒尾市在住歴40年の私が今年度、郷土資料の魅力をお伝えしていこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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荒尾市立図書館は新型コロナウイルス感染拡大防止の為、現在休館しております。
ご迷惑おかけしております。
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先般より固い話が続きましたので、今回は歌について。
それぞれ自治体にはイメージソングというか自治体の歌、というものがあるかと思います。
学校なら校歌。会社なら社歌。当図書館には…ありません。
荒尾市のイメージソング、ご存じですか?
私も、うっすら知っていますが歌うことはできません。
『風が咲かせる希望の街』
歌/芹 洋子
芹洋子さん…岸洋子さん、岸恵子さんと頭の中でごちゃごちゃになります。世代的に。すみません。
~春を愛するひーとーは(中略)ぼーくの友達ー~
でおなじみの四季の歌の人です。
あと
「エ〇〇焼き肉のたれ」
や
「ホワイ〇 アンド ホワイッ」
などのCMの声?を700ほどされているとか・・・芹洋子さん豆知識。
そしてある程度までの年代の人には強烈に心と体にしみ込んでいる!はず!の曲が他にあります。そう、皆さんご存じのあの曲です。
「荒尾音頭」
小学校・中学校・高校と子供会・運動会・体育祭・祭りなどなど…
「月が出た出た 月が出た~」の炭坑節と必ず。セットで。流れていたこの曲…。
思わず「わっ 何が始まるのだろう?!」と思わせられる壮大なイントロ…
記憶を辿るに、中学か高校のどこからか配布された冊子か生徒手帳に荒尾音頭の歌詞が校歌と共に記されていたような気もします。もう自宅にはないので確かめるすべがありませんが。
歌詞を調べようにも…市史や市勢要覧…どこにも書かれていません。
しかしようやくわたくし、増永は発見しました。
この本に載っていました。
いつ発行なのかも記されていません。奥付けもノンブルもない冊子です。
懐かしくなったので歌詞をご紹介します。
一、
ハアー 小岱山
筒ヶ城跡に登って見れば
西は雲仙、東は阿蘇よ
俺(オレ)が荒尾はどまんなか
ハァ、ガマダス、ガマダス、ガマダス
ガマダスヤレコノ
荒尾精だす踊りだす
実は六番まであるのです。
当時は歌詞をしっかり聞いてはなかったのですが、「ツツガジョウシ」や「ガマダスヤレコノ」は今になってみると理解できますね。いえ、後者は今も意味がはっきりとはわかりませんが…。
作詞/中沢昭二
作曲/岩代浩一
唄/三橋美智也
伴奏/中島安則とスイングバンド
三味線/豊藤・豊藤美
というクレジットもあります。
手元にはありませんが、レコードのジャケットは小岱山を望む梨畑…白黒写真です。
岩代浩一さんは、火の国旅情の人ですね。
なんといってもわたくし増永が強調したいのは三橋美智也さんのことです。
(これは別のレコードジャケット)
三橋美智也さんがあのカールおじさん(カールおじさんではない)ということはうっすらと知っていましたが、本当に素晴らしい歌手の方です。
私のような者が言うまでもなく、、
この歌唱力 表現力
なんとなくオリンピック開催もあって浪曲ご出身の三波春夫先生や村田英雄先生ばかりがトリビュートされがちなイメージがありますが、もっともっと評価されてもいいのではと個人的に思います。
その三橋美智也さんが…郷土の歌を歌って…それにのせて子どもも大人も踊っていたとはなんとも感慨深いものです。どなたが企画したのでしょうか。まさに荒尾市民のソウルミュージック。伴奏も素晴らしいと思います。
ちなみにお隣、玉名市から来ている職員に聞いてみたら炭坑節はもちろん、子どものころそんな踊りを踊ったことはないとのことでした。玉名の方はお祭りのときはいったい何を踊っているのでしょうか…。
さらに元小川町(現宇城市)出身の職員にも聞きますと、ふるさとには「白玉音頭」なるものがあったそうです。
白玉音頭…しらたま…小川の白玉粉。有名ですね。
荒尾市立図書館にはレコードやCDはないのですが、「テープ」はございます。
懐かしのテープレコーダーをお持ちの方はぜひ借りて聞いていただきたいと思います。
(YouTubeにはありました。)
また、今年もコロナでなかなか地域のお祭りも実施されないかもしれませんが、振り付けを覚えている方はおうちで踊ってみるのもよい運動になるかもしれません。
『荒尾音頭』(C76-あら)
『あらお観光ガイド』(A689-あら)
荒尾市 荒尾市観光協会/発行