昨日、借りていたDVDを観た。

借りたのは「日本の黒い夏ー冤罪」という映画だ。


日本の黒い夏 [冤enzai罪]
¥4,680
Amazon.co.jp

この映画は「松本サリン事件」を題材にした映画であり、第一通報者であり、被害者でもある

河野義行さんがあっという間に犯人に仕立て上げられてしまうまでのいきさつ等が描かれている

内容であった。



この映画を観るまで、河野さんが犯人に仕立て上げられ、世間のほとんどの人も

そうに違いない!と信じ込んでしまったが、実は犯人は全く別の集団で・・・という

ところまでは記憶している。

奥様が未だに後遺症で苦しんでおられるのも映像で観たこともあったが、その裏に

どういういきさつがあって、そしてどうして河野さんが矢面に立つことになってしまったのか・・

という大事な部分が私にはよくわからなかった。



この映画を観て、冤罪を作り上げていくという恐ろしい背景には警察のみならず

マスコミ、そして情報を鵜呑みにしてしまい犯人と信じ込んでしまった私達にも

責任があったのだと痛感した。



正直、私も警察やマスコミ報道で失礼だが河野さんが犯人だと思っていた。

あれだけの薬品なんて普通の家にはないだろうし・・・といっぱしの探偵のように

調子付いて職場の人と話していたように思う。


ところがである。

この映画を通じて、当日の河野家の様子等がわかるに連れて本当に

恐ろしいことだと思った。

こんな風に普通に過ごしていても、何かのひょんなことで一躍犯人にされてしまうのだ。


これは人事ではないと思った。

自分にもいつ降りかかるかわからないという恐怖を改めて感じた。


まさか、自分が・・・



けど、そう思いながら濡れ衣を着せられ、世間からも罵声を浴び、家族やら

親類も同様の嫌がらせを受け、家族にすら恨まれたまま死刑と言う宣告を受け

この世を無念で亡くなったという方が存在してるのではないだろうか?



そして、映画を観て悲しかったのは、河野さんが怪しいと報道されてからの

世間の態度だ。

嫌がらせの電話はもちろん、嫌がらせの手紙、家に石などをぶつける・・・

まるで世直し人かのように犯人と断定して嫌がらせをしたりする人が多いことに

驚く。


わざわざ家を調べたり、電話番号も調べ上げた上で嫌がらせをするなんて、

しかもまだ犯人と決まったわけでもないのにである。

昔からその手の話は耳にする。

家族にまで嫌がらせをしてその土地に住めないようにしたりするなど・・・

けど、仮に犯人だったとしても家族に嫌がらせをするのは違うと思う。

そして、その行為を裁くのはあくまでも裁判によってではないのだろうか?



たしかに、凶悪な事件を聞くたびにその犯人に対し、許せない気持ちになったり

頭に来たりするのはあるだろう。犯人が目の前にいたら「バカ野郎!」と怒鳴って

やりたい気持ちもだ。


けど、それを家族にするのはいかがだろうか?

お前のような親がいるから、子供があんなとんでもないことをするんだ!

お前も一緒に死んでお詫びしろ!的なことを言う人もいると聞く。


う~ん・・・とても悲しいですね。



いろいろなことを思いながらこの映画を観ました。




そして、河野さんがどれほど警察、マスコミ、世間からダメージを受けたかと思うと

自分もマスコミ報道で一瞬でも信じてしまったことを思うと申し訳ない気持ちでいっぱいだ。



もちろん、一般人は警察やマスコミ報道でしか事件を知る術がないので

報道されたら事実だと信じてしまうっていうのはある。

なので、警察やマスコミもこのような失態を二度と繰り返さないようにしていただかないと

困るが、私達も全てをただ鵜呑みにして犯人と決め付けることなく、もっと冷静にならなければ

いけないと改めて感じた次第である。