ロンドン作家2人の展覧会 緊急告知♡ | アダルトマダム、かく語りき。

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文化系アダルト女子の雑食的エッセイ
     

 

 

 

急なお知らせですが

ロンドン在住の

2人展、開催中。

素敵な展覧会です。

5月25日、土曜日には

アーティスト・トークとパフォーマンスも!

 

 

 

ロンドンベースで活動している2人の作家

笠原みゆき&カラム・F・カーの展覧会を

現在わがアートラボ・トーキョーで開催中。

 

環境問題に切り込みながらも

能「善知鳥」をモチーフにした詩的な仕上がりになっている笠原作品。

そして、「恩讐の彼方へ」の英訳を読んだことがきっかけで

「青の洞門」の禅海和尚の30年にわたる掘削によるトンネル建設と

スコットランドのゲーリック詩人の手作業による道の建設とを

重ね合わせた映像作品をつくったカラム・F・カー作品。

 

とにかく、すんごくいいのですよ!

 

 

 

 

 

Enduring Nature / 自然は不朽か
 

笠原みゆき / カラム・エフ・カー
5月19日(日)~6月1日(土) 
月・火曜日休廊 14:00-20:00 最終日~18::00 


5月25日(土)

午後4時よりアーティストトーク 

午後6時よりパフォーマンス
 

詳細は右矢印 こちら

 

 

 

 

菊池寛の「恩讐の彼方へ」の

英訳を読んだことがきっかけで

生まれたカラムの作品

 

 

英国人、カラムは

菊池寛の小説「恩讐の彼方に」の英訳を読み

そのモデルとなった江戸時代の「青の洞門」の

禅海和尚の偉業に興味を持つ。

 

 

 

「青の洞門」とは大分県中津市本耶馬渓町樋田にある洞門(トンネル)で

江戸時代に諸国遍歴の旅の途中ここに立ち寄った禅海和尚が、

断崖絶壁に鎖のみで結ばれた難所で通行人が命を落とすのを見て、

ここにトンネルを掘り安全な道を作ろうと、托鉢勧進によって掘削の資金を集め、

石工たちを雇ってノミと槌だけで30年かけて掘り抜いたといわれる。
(以上wikipedia)

 

 

 

彼が「青の洞門」に興味を持ったのには特別なわけがある。

実は彼の名前「カラム」とは、スコットランドのゲーリック詩人からつけられたもの。

スコットランドの離島、ラッセイ島には「カラムの道」と名付けられた石畳の道が存在する。

2.4キロほどの小道だが、これは詩人で小作人のカラム・マクロードが

たった一人で手作業で作り上げたもので、1974年に完成。

その翌年に生まれた作家は、このエピソードにちなんでカラムと名付けられたわけ。

 

今回の出品作は映像作品

「カラムの道から青の洞門へ」

 

昨年、実際に青の洞門をはじめ

日本の中を歩いで取材した映像と

ラッセイ島の「カラムの道」を歩く映像。

 

 

 

 

ここで、来廊くださったアーティストの伊藤雅史さんの感想を。

 

カラムさんは母国に手作業で石畳の道を1人で作ったと言う有名な「カラム・マクロウド」という偉人が居て、その方が道を完成させた翌年に誕生したのが作家さんで、偉人にちなんで名付けられたらしい。
右側の映像はそのルーツを行くものだ。
左側の映像からは日本でレジデンスした時に撮影した水・風・土等

自然を感じさせる映像。こちら側の映像から音声も聞こえてくる。
 

現代アートの映像は苦手なものも多いが、この作家さんの作品は純粋で素朴で土着的な風土でずっと見ていられる癒しを感じた。

 

 

カラム作品の前の伊藤氏と私

 

 

 

 

一方こちらは、笠原みゆき作品

「善知鳥、嘆きの鳥」(2018)

 

 

 

 

15世紀の世阿弥の能『善知鳥(うとう)』から想を得た作品。

物語の主人公は善知鳥という海鳥を狩ることを生業としていた猟師の幽霊。

地獄へ送られた猟師は、そこで怪鳥と化したかつて餌食にしていた海鳥に苦しめられる。

作品はテムズ川畔の堆積物を使うことで、我々の育んだ環境汚染のモンスターの、海洋生物への破壊的な影響を露わにする。

 

天井から吊り下げられたり、床にちりばめられているモノは

実際に笠原がテームズ川の堆積物の中から拾ってきたもの。

 

 

また彼女は、昨年福島にも滞在しており

原発事故による放射能の問題にも切り込んだ作品を展示している。

 


 

 

ここでも前述の伊藤さんの感想を。

 

笠原さんは日本の能、世阿弥の「善知鳥」から着想を得た作品で、ロンドンで発表したテムズ川の堆積物を使用したインスタレーションの日本発表バージョン(吊ってある糸がイギリスでは200本?程と多かったらしい。)環境汚染への警笛を鳴らしている。
シアノタイプ写真は北西イングランド地方の原子力複合施設が現在解体作業が進められている地域と福島原発に近い富岡町(一昨年に避難指示解除)の地図にそれぞれ、その場所で採取した鳥の羽と桜の花びらを散らし、完成させたもの。

 

 


 

 

ロンドンベースの2人の作家

彼らの話を日本で聞く貴重なチャンス!

 

 

5月25日(土)

午後4時よりアーティストトーク 

午後6時よりパフォーマンス
 

詳細は右矢印 こちら

 

 

 

Art Lab TOKYO

〒111-0053 東京都台東区浅草橋4-5-2 片桐ビル1F 03-5839-2985

 

 

 

 

 

 

 

先週木曜日に帰国して

金曜日は実家と母のケア。

土曜日に搬入の手伝いをして

日曜日に展覧会オープン。

というわけで

なかなか告知までまわらなかった。

緊急告知になってしまいました・・・

 

 

 

でもヴェネツィア・ビエンナーレを見てきた目でみても

なかなか、この2人の展示はいい!

ビエンナーレ会場にあっても遜色ない展示ですね。

 

しかも、政治的問題や環境問題に切り込みながらも

作品としては詩的な仕上がりになっている傾向の多かったヴェネチアの

国際展の作品とも親和性がありますね。

 

 

 

 

MAY YOUR DAYS 

BE BRIGHT!

 

 

あらんみらより

~愛をこめて

 

 

 

 

 

 


As-salamu alaykum 
السلام عليكم 
Shalomשָׁלוֹם

 

Aran-Mira 

  

 あらんみらへのご連絡は
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