渡海征四郎とは
医療過誤への憎しみだったんだなぁ
と。

「1000万で揉み消してやるよ」

医療過誤を起こす腕のない医者への嫌悪と
医療従事者として
ひとりも医療過誤で死なせないという
渡海の矜恃だった。

それは
父親の汚名への復讐も去ることながら
ずっと日本一の外科医と言わるれるほど腕があるのに、
昔の医療過誤を責任を取らず放置する佐伯先生への憤怒であり
思い違いをしていた、間違っていたことすら超越して
『愚直に患者を救う』
を実践し続ける渡海の信念が見えた。

普通は「じふんのやるべき事は終えた」と医療界から姿を消す、というのがよくあるパターンで
原作もどちらかと言うとそちらのパターンだったように思うが
あとは、僻地とかで医者を続けるとか。

でも、『医療過誤から患者を救う』ということが渡海の使命でなので
自らの過ちだったとしても
投げ出さずそれを続けていた、
ということが分かる、未来へ繋がる素晴らしいラストだったなと思います。


そしてそれが、渡海が暴言、罵詈雑言を言ってきた理由。

医療過誤をするような医者は医者じゃない。
だからあんなに厳しい言葉を投げてたんだなぁ。

と、復讐を終えても、患者を助ける場所にいる渡海の姿勢からその信念がやっと見えた。

何よりすごいのは
そこまで、その信念があったからこそ
初回から罵詈雑言を言う横柄な医者で
ヒラ医局員で居続けたのは父の「普通の医者であれ」という言葉からなのだろう。

渡海って案外素直(笑)

お母さんの言葉と、父親の言葉をしっかり守って生きてるんだって思うとなんだか可愛いんですね。

最終的には自らの過ちとすぐに向き合い、立て直せるところが渡海の素直さであり、強さだなって。


普通は自分の間違いにあんなにすぐ向き合えない(笑)

それは脚本だったかもしれないけど、
自分に興味のない、ある意味「すべきことを愚直に、最高の形でやるだけ」という二宮だからこそ表現出来た、
ブラックペアンという世界を生きる渡海征四郎になったのかもしれないと思う。

改めて
二宮和也の凄さを認識したドラマでした。

伏線の凄さだよなぁ。
初回から変わってないんだもんな。
渡海の信念。

背筋がゾクゾクする(笑)

すごい作品を、ありがとう。
ほんとに毎回ありがとう。