京都文化博物館主催の京都文化プロジェクト「花ひらく町衆文化 近世京都のすがた」は、同館が所蔵する岩佐又兵衛筆「誓願寺門前図屏風」の修理記念として、2021年6月5日(土)から7月25日(日)までの間、開催された。
当該屏風は又兵衛作の都市風俗画の重要作例として認識されているが、修理以前は経年により下地が大きく歪み、屏風内部から本紙が圧迫され、さらに一部の桟が外れていた。また、各所の補紙が画面の連続性を分断したり、後世の処置などによって屏風全体が黒ずんでいる状態であった。
そこで、平成30年度から本格的な解体修理事業が進められ、令和2年度末に当該事業は完了した。なお、この解体修理を実施したのは株式会社岡墨光堂さんである。
修理の過程で、本作品はかつて襖に仕立てられていたことが、引手跡が明らかとなり改めて確認された。また、下張り紙には役目を終えた古文書を再利用した反故紙が用いられていたことが明らかになった。この反故紙は書かれている文字や紙の質感から江戸時代ごろのものと考えらえており、記載されている文字などからなんらかの金銭出納簿であると推察されている(2021年7月現在)。
京都文化博物館では、関連イベントして同年7月17日(土)(午前10時30分から12時まで)に次の講師を迎えてシンポジウムが開催された。
株式会社 岡墨光堂 代表取締役 岡岩太郎氏「誓願寺門前図屏風を修理して」
京都大学准教授 筒井忠仁氏「みえてきた誓願寺門前図屏風」
3階フィルムシアター
この時の内容の一部は、同館によりYouTubeに動画アップされている。
【花ひらく町衆文化展】誓願寺門前図屏風(修理ドキュメント)
【花ひらく町衆文化展】誓願寺門前図屏風(対談編)
展覧会は、誓願寺門前図屏風の展示を始め、この屏風か描かれた江戸時代の京都の人々の姿が豊富な資料(出町柳農婦 谷口香嶠(たにぐち こうきょう)、京都新名所四季図屏風 森寛斎、鴨川納涼図屏風など)を見ることができました。
京都文化博物館
部分(修理後)





