令和5年11月22日に、令和5年度荒川区議会定例会11月会議の一般質問が行われました。

 

一般質問を行った宮本舜馬(みやもとしゅんま)議員の質問「高校生からの提案について」と、それに対する土木担当部長と子ども家庭部長の答弁を記載します。

 

※ この記事の「」内に記載している発言は、音声を文字起こししたものです。不正確な部分がある恐れがあります。また、「」内の()は筆者注です。「」内の漢字やカタカナ、ひらがな等の使い分けは筆者の解釈によるものです。ご了承ください。

 

 

 

9:05~ 一般質問「高校生からの提案について」

23:40~ 土木担当部長答弁

21:30~ 子ども家庭部長答弁

 

 

宮本舜馬(みやもとしゅんま)議員 一般質問(5)「高校生からの提案について」

 

 

宮本舜馬(みやもとしゅんま)議員(ゆいの会)

(総務企画委員会委員長)

 


「(前略)

 

次に、高校生からの提案について質問いたします。

 

 

(高校生の政治家体験インターンシップについて)

毎年、学生の夏休み期間を利用した政治家体験インターンシップを受け入れており、今年の夏も5名の高校生が荒川区政の課題について考え、それを解決するためにどのような政策が有効であるか、また他自治体に類似の先進事例があるかどうかについて調査を行うなど、高いレベルでインターン(シップ)に取り組んでもらいました。1番遠方からはカナダに留学中のインターン(シップ)生、国内では長野県松本市からの高校生もおり、グローバルな視点や地域との差異を感じながら、試行錯誤して政策を作り上げてくれました。その中から、今回は2つ取り上げ質問いたします。

 

 

(三世代同居の助成について)

まず、三世代同居等住宅取得への助成を荒川区でも行うことは出来ないかについて伺います。

 

少子高齢化が進む昨今において、地域社会の活性化や核家族化への対応として、千葉県松戸市が行っているような三世代が同居または近居をする場合に、その住居の取得へ最大百万円(同居75万円+松戸市外からの転入25万円、近居は50万円)が助成されるという制度は有効であると考えます。三世代が共に暮らすことで、子育てについては家族の協力で解決可能な事象が増え、行政のサポートを必要とする機会が減るということは、財政的な負担軽減にもつながるのではないでしょうか。近隣区では墨田区や新宿区がこの制度を採用しており、荒川区での導入についても是非前向きなご検討をお願いしたいと思いますがいかがでしょうか。

 

 

(子どもの塾や習い事のクーポン導入について)

次に、区内の塾や習い事で使えるクーポンを導入することは出来ないでしょうか。

 

荒川区では、『(あらかわ)寺子屋』の活用によって低所得層への学習支援を行っていますが、昨今では学力はもちろん、それ以外の様々な経験や習い事においても、親の経済格差がこの格差に直結すると言われております。他の自治体では、大阪市の大阪市習い事・塾代金助成(『大阪市習い事・塾代助成』)や、千葉市の『こども未来応援クーポン』、南房総市の『教育サービス利用助成券』などの事例があり、子育てに力を入れている荒川区だからこそ、独自政策としての塾や習い事を含めた助成を検討していただけないでしょうか。

 

 

(独自政策の必要性について)

周りの自治体と足並みを揃えることは確かに必要かもしれませんが、住民の目線で見た時に、これがあるから荒川区に住みたいと思ってもらえるような武器は必要だと思います。きめ細やかさや丁寧なサポートというのはもちろん大切ですが、それは土台であって、その上に誰かに刺さって選んでもらえるような武器がなければ埋もれてしまうと思います。

 

近年、同年代の友人・知人が出産を機に足立区などの近隣区へ引っ越していくのをよく目にいたします。荒川区の区議としては、我が区の子育て政策が他区に劣っているとは思いませんが、それを実証するためにも、横並びではない独自政策の打ち出しが求められているのではないでしょうか。前向きな答弁を期待いたします。(後略)」

 

 

 

土木担当部長 答弁

 

 

(三世代同居の助成について)

三世代同居等、住宅取得支援制度に関するご質問にお答えいたします。

 

区では、子育て世代のニーズにきめ細く対応するため、様々な子育て支援策を展開してまいりました。

 

また、三世代を対象とした住宅への支援策として、三世代が同居する自己用住宅を建築する際に助成金の加算(三世代住宅加算120万円)を行う(都市防災不燃化促進事業)とともに、区民住宅にお住まいの世帯が区内での近居となる場合(:子育て世帯またはその親世帯の一方が区民住宅に居住し、もう一方が区内に居住している場合)に(区民住宅の月額)使用料の(2万円)減額を行ってるところでございます。

 

区といたしましては、今後とも様々な先進事例を参考に、子育て世代に対する住宅政策としてどのような支援が必要か、調査・研究してまいります。」

 

 

 

子ども家庭部長 答弁

 

 

「(前略)

 

(子どもの塾や習い事のクーポン導入について)

最後に、子育て世帯へのクーポンの導入に関するご質問にお答えいたします。

 

ご提案のクーポンの導入につきましては、区内の習い事や塾等の事業者の確保が大きな課題であると考えており、全ての子育て世帯を対象とした場合、サービスの供給が困難となることが想定されます。

 

区といたしましては、子育て世帯に対する習い事や学習支援などのあり方について、調査・研究を進めてまいります。」