令和5年11月22日に、令和5年度荒川区議会定例会11月会議の一般質問が行われました。

 

一般質問を行った増田峰子(ますだみねこ)議員の質問「第9期荒川区高齢者プランについて」と、それに対する福祉部長の答弁を記載します。

 

※ この記事の「」内に記載している発言は、音声を文字起こししたものです。不正確な部分がある恐れがあります。また、「」内の()は筆者注です。「」内の漢字やカタカナ、ひらがな等の使い分けは筆者の解釈によるものです。ご了承ください。

 

 

 

1:00~ 一般質問「第9期荒川区高齢者プランについて」

17:55~ 福祉部長答弁

 

 

増田峰子(ますだみねこ)議員 一般質問(1)「第9期荒川区高齢者プランについて」

 

 

増田峰子(ますだみねこ)議員(公明党)

(財政援助団体調査特別委員会副委員長、公明党区議団政務調査会副会長)

 

 

「公明党の増田峰子です。私は11月の会議におきまして、大きく3つの項目について質問をさせていただきます。関係理事者の皆様には、積極的なご答弁をお願いいたします。

 

今年の5月からコロナウイルスが5類に移行いたしました。これにより法律に基づく行動制限などは出されなくなり、3年以上にも及ぶ我慢がありましたが、やっと日常を取り戻しつつあるのではないかと思います。

 

一方で、コロナウイルスのパンデミックによる影響は我々に多くの課題を残しました。今日は、そうした課題について質問させていただきます。

 

 

 

 

まず初めは、『第9期荒川区高齢者プラン』についてお伺いします。

 

 

(コロナ禍の影響について)

第8期の『荒川区高齢者プラン』は、まさにコロナウイルスとの戦いの最中で策定されました。そのため、第7期には無かった感染症対策や新しい生活様式への確立に向けた取り組み、介護事業所での感染拡大防止などが盛り込まれました。

 

 

(コロナ禍の影響への対策について)

今回の『第9期(荒川区高齢者)プラン』では、コロナ禍によって増大したフレイルや孤独感、孤立した状況にある高齢者の社会参加が重要な課題であることから、地域との結びつきの強化や、いつまでもお元気で居ていただくための就労支援・生涯学習など、しっかりと取り入れていくことが大事になってまいります。

 

 

(団塊の世代の全員が後期高齢者になる影響について)

とりわけ令和7年には、団塊の世代全員が75歳以上に達するため、次の『第10期(荒川区)高齢者プラン』には後期高齢者人口が増加する見込みです。将来の介護需要増加に備えた計画と、健康寿命を伸ばすプランが極めて重要になってまいります。

 

 

(『第9期荒川区高齢者プラン』の策定について)

それらも視野に入れながら、私たち公明党区議団は、高齢者がいつまでも元気で生き生きと暮らしていけるように、様々な角度の施策を一般質問や委員会で取り上げてまいりました。さらには、予算要望書でも繰り返し区に提出をさせていただいております。以上のことから、『第9期(荒川区)高齢者プラン』の策定については、是非私どもの提案を踏まえたプランを要望いたしますが、区の見解をお伺いいたします。(後略)」

 

 

 

福祉部長 答弁

 

 

「『第9期(荒川区)高齢者プラン』に関するご質問にお答えいたします。

 

 

(コロナ禍の影響について)

『第8期(荒川区)高齢者プラン』の期間は、コロナ禍の影響により、体操・サロン・イベント等の一部が計画通りに実施できず、外出や交流の機会が減り、介護サービスの面でも利用控えが生じており、フレイルの進行、要介護の重度化も見られております。

 

 

(団塊の世代の全員が後期高齢者になる影響について)

今後、『第9期高齢者プラン』の中間年にあたる2025年には、高齢者人口に大きく影響する団塊の世代の方が全員75歳を迎えることから、要介護認定者や介護給付費の増加が懸念されます。

 

 

(コロナ禍等の影響への対策について)

このような課題認識のもと、『第9期(荒川区)高齢者プラン』では、まずはコロナ禍にて抑制された社会参加や健康づくりの習慣を再開していくことが最重要であると認識しており、現在お示している素案におきましては、例えば地域のサロンに対する補助の充実、『ふろわり200』(高齢者入浴カード)の拡充や、様々な地域資源を活用したフレイル対策の推進、地域団体の活性化などを打ち出しております。

 

 

(『認知症基本法』について)

さらに、新たに『認知症基本法』が制定されたことを踏まえ、認知症になった方が事故により損害を与えてしまった際の保険への加入や、徘徊した場合でも本人の位置を確認できるような仕組みづくり、地域の認知症サポーターなどにて構成される『チームオレンジ』の配置など、認知症の方とそのご家族が住み慣れた荒川区で生活できるような事業を検討してるところでございます。

 

 

(『第9期荒川区高齢者プラン』の策定について)

区といたしましては、現在提示している素案に関し、議会からのご意見やパブリックコメント、専門家等で構成される『介護(保険)運営協議会』での議論、国の法改正等を踏まえながら、地域の連携と支援により、安心して進み続けることができるまち荒川の実現に向けて、しっかりと準備を進めてまいります。」