令和5年11月22日に、令和5年度荒川区議会定例会11月会議の一般質問が行われました。

 

一般質問を行った若林由季(わかばやしゆき)議員の質問「補助331号線整備に伴う南千住駅前周辺のまちづくりについて」と、それに対する防災都市づくり部長の答弁を記載します。

 

※ この記事の「」内に記載している発言は、音声を文字起こししたものです。不正確な部分がある恐れがあります。また、「」内の()は筆者注です。「」内の漢字やカタカナ、ひらがな等の使い分けは筆者の解釈によるものです。ご了承ください。

 

 

 

2:30~ 一般質問「補助331号線整備に伴う南千住駅前周辺のまちづくりについて」

41:30~ 防災都市づくり部長答弁

 

 

若林由季(わかばやしゆき)議員 一般質問(1)「補助331号線整備に伴う南千住駅前周辺のまちづくりについて」

 

 

若林由季(わかばやしゆき)議員(自民党・次世代)

 

 

(挨拶)

自由民主党・次世代あらかわの若林由季でございます。今期当選をさせていただきましてから初めての一般質問をさせていただきます。父3期半ば11年、母5期20年合わせまして31年間、『幸福実感都市 あらかわ』実現に向け、区民の声を紡ぎ続けてまいりました熱い思いへ、再び同じ場所で息を吹き入れることが出来るのも、区政の場と送り出してくださった区民の皆様のおかげであり、心より感謝申し上げます。

 

私は選挙の際に公約として、現在は私のホームページの政策の項目にも記載しておりますが、現役子育て世代として子どもの声を区政に届ける使命を持ち、都内に住む子どもたちは遊び場の広さには限りがあるからこそ、どんな経験をしたか・出来るかに重きを置き、ローラースケートやスケートボードの出来る場所が欲しいなどの遊び場の充実に向け、子どもたちの思いに耳を傾け、願いを届け、実現に導くことをお約束してまいりました。

 

また、主婦の視点、共働きを経験してきたからこそ分かる共育ての観点、4世代同居を経験してきたからこそ分かる介護の現実、そして荒川区にずっと住んできたからこそ伝えたい思いを区民目線で紡ぎ続けていくことを、新人議員として誠心誠意努めてまいります。

 

先輩議員の皆様に置かれましては、どうぞご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

 

まず4年という任期を与えられましたので、じっくりと何度でも諦めずに区民の皆様の声を伝え続けていく所存でございます。どうぞ関係理事者の皆様よろしくお願い申し上げます。

 

では早速、一般質問に移らせていただきます。

 

 

 

 

まず、南千住出身の議員といたしまして、(補助)331号線整備に伴う南千住駅前周辺のまちづくりについて何点か質問をさせていただきます。

 

 

(補助331号線の整備の経緯について)

令和9年に、西側の南千住5丁目・7丁目地域と東側の汐入地域を結ぶ地域交通の軸として整備をされた(補助)331号線が開通いたします。当初、この路線は平成9年南千住西側一体の市街地再開発事業に合わせまして整備し、駅東側にあるドナウ通りに接続させる方針の道路であったと伺っております。しかし、平成13年再開発事業の成立が困難な状況になったため、翌14年に都市計画事業として整備することになったとのことです。

 

補助331号線は地権者も多く、用地買収に時間を要すると考えておりましたが、現在は令和9年度の完成に向けて着実に工事計画が進められているとのことを伺い、安心をいたしました。地権者の並々ならぬご協力と、区の努力、多いに評価いたします。予定通りの完成を心待ちにしているとともに、今後も引き続き地域住民の方への丁寧な説明、ご対応をよろしくお願いいたします。

 

 

(補助331号線の開通の利点について)

さて、補助331号線が開通するということは、南千住の東西がつながり、南千住西側地域の防災性向上という点において意義が大きいことはもちろん、地域交通ルートとして重要な役割を持ち、日常生活においても大変便利になると思います。このように、大きく道路環境が変化する機会を捉えて、駅周辺の街づくりについて改めて考えることがとても重要であり、南千住及び区全体の発展につながると大いに期待をしております。過去に我が党の先輩方が将来の賑いの創出に関する質問をしており、区からも『まちづくりを検討し、早期に方向性をお示し出来るように取り組む』との答弁をいだいております。地元南千住の皆様の思いを私からも提案をさせていただき、補助331号線の開通をきっかけとした南千住のまちづくりについて質問をさせていただきます。

 

 

 

(補助331号線整備による防災上の効果について)

まず、補助331号線整備による防災向上の効果について質問いたします。

 

広域避難所(広域避難場所)である都立汐入公園一体は、非常に防災性の高い安全な街区であるものの、これまでは駅西側地域からそこへ至る経路は鉄道によって遮断をされておりました。避難道路として補助331号線は極めて重要な役割を担う路線であると考えておりますが、区の見解をお伺いいたします。

 

 

 

(補助331号線開通による南千住駅前の賑いの創出について)

次に、補助331号線の開通がもたらすであろう南千住駅前の更なる賑いについて質問いたします。

 

補助331号線の開通は、南千住のこれまでの賑いをさらに活性化させる起爆剤となります。是非とも区民の思いを反映して欲しいと願っております。

 

 

(中道区道について)

まず1つ目は、車両通行止めになる南千住駅前の活用についてです。南千住駅は改札が1箇所であるがゆえに、JR南千住駅東口にはくつばエクスプレス・(東京)メトロ日比谷線の改札が近接しており、乗り換えは便利ではございますが、動線が集中しております。また、自転車利用も多く、大変混雑をしていますが、西口駅前には交番がございません。車両の通行止めに伴い、今後は交通違反を取り締まる警察官の出動も減少することを想定いたします。そうしますと、駅前としての安心感、また賑いを創出する広場としての環境が欠けていると日頃から思っておりました。

 

そこで、今後車両通行止めになる(東京)メトロ日比谷線とJR常磐線に挟まれた区道いわゆる『中道区道』の活用についてご提案いたします。現在、この道は歩行者と自転車の往来が激しく、大変危険であるため、もっと歩行者に優しい道路になって欲しいと要望いたします。現在の車道と歩道の境界として設置をされているガードパイプを取り払うことで解放感が生まれ、そして沿道ではフリーマーケットやマルシェを開催し、キッチンカーが集まれば、駅前としての賑いが生まれるのではないでしょうか。また、区民の安全を守る観点からも、南千住西口ロータリーへの交番の設置を強く要望いたします。

 

 

(ドナウ広場について)

2つ目に、この中道区道は現在、朝の通学・通勤時には汐入方面から駅に向かう送迎の自動車が停車をしておりましたが、今後通行止めになった際は東口のドナウ広場に止まることが想定をされます。そのため、現在は閑散としているドナウ広場に車が停車する機会が増え、待ち合わせをする人々が増えると想定いたします。ドナウ広場にふさわしいオープンカフェなどがあれば、今よりも賑いが生まれる可能性があるのではないでしょうか。

 

今年は4年ぶりに、オーストリア(共和国)ウィーン市ドナウシュタット区への派遣高校生も再開をされました。南千住東側にドナウ広場と名付けた思いを再び思い出し、是非とも国際経験を通じて異なる文化を学び、国際理解を深め、実際に街並みを見てきた派遣高校生に意見を聞きながら、南千住駅東側の閑散としてしまったドナウ広場に息を吹き込んでいただき、すでに植樹はされておりますが、オーストリアの樹木であるモミジバフウに加える更なる樹木や、街路で本場オーストリアを彷彿させる街並みを演出し、音楽の街ウィーンの奏でが聞こえてくるようなドナウ通りにいざない、オープンカフェで区民が憩える素敵な広場になるよう、強く要望いたします。

 

 

(南千住駅西口駅前広場の松尾芭蕉像の植栽について)

最後に、南千住駅の西口駅前広場に設置している松尾芭蕉像の植栽を日本の草花にすることで日本の原風景を再現する取り組みが、今年の5月より始まりました。現在、日本古来の草花が大変見事に生い茂りました。区の職員の皆様が丁寧に植樹をされたとのこと、職員の皆様に感謝を申し上げます。これからも『荒川区俳句のまち宣言』の取り組みの一環として、一層の環境整備にご尽力いただきますようお願い申し上げます。

 

 

以上、補助331号線の開通がもたらすであろう南千住駅前の更なる賑いについての区の見解をお伺いいたします。(後略)」

 

 

 

防災都市づくり部長 答弁

 

 

(補助331号線整備による防災上の効果について)

補助331号線開通による、防災性の効果に関するご質問にお答えいたします。

 

補助331号線につきましては、平成22年度の事業認可を取得後、地権者の皆様からのご協力をいただきながら、全ての用地買収を令和2年度までに完了し、これまで電線共同溝の整備などを実施してまいりました。今後は上部はJR、下部はつくばエクスプレスが交差する厳しい条件下で、高い技術が求められる工事に着手していくこととなります。

 

補助331号線の東側に位置する南千住4丁目・8丁目地区につきましては、広域避難場所である汐入公園一体を含む地域であり、白鬚西地区(市街地)再開発事業により無電柱化された広幅員の道路や、耐震性・耐火性を十分備えた堅牢な建物により、大規模な延焼火災の恐れが無く、広域的な避難を用しない地区内残留地区となっているなど、高い防災性を有する地域でございます。

 

補助331号線は、木造住宅が密集する南千住5丁目・7丁目地区から広域避難場所である汐入公園一体への鉄道によって遮断されない避難路として、また人々が安全に移動するための地域交通の軸として極めて重要な役割を担うものであることは、議員同様の認識でございます。

 

区といたしましては、整備効果の高い補助331号線の1刻も早い開通に向けて、鋭意努力してまいります。

 

 

 

 

次に、南千住駅東側の道路空間の活用方法に関するご質問にお答えいたします。

 

 

(中道区道について)

中道区道につきましては、補助331号線がアンダーパス構造となることから、現状の道路と段差が生じ、南北方向の車両の通行が出来なくなります。このため区では、この道路を従来の車両が通行する空間から歩行者が滞在する空間への転換を図りたいと考えており、沿道の店舗等と一体となった活気ある駅前の空間にするため、景観に配慮したデザインやバリアフリー化を図るなど、歩きやすい道づくりの検討を進めているところでございます。

 

 

(ドナウ広場等について)

また、補助331号線の開通に伴い、通勤や通学時における道路の利用形態が大きく変わる可能性があることから、近接するドナウ広場の活用方法についても考えていく必要があると区も認識しているところでございます。さらに、これらの道路空間におけるイベント開催等での活用の可能性につきましても、地元の皆様や沿道の事業者に対するヒアリング、庁内関係部署との意見交換を始めたところでございます。

 

 

区といたしましては、中道区道が多様なニーズに応じた歩行者中心の道路空間となり、ドナウ広場とともに南千住駅東側の周辺の賑い創出に寄与できるよう、効果的な活用方法について鋭意検討してまいります。」