令和5年3月31日に、荒川区コミュニティバス「さくら」と「汐入さくら」の運賃が改定されました。
(「令和5年3月31日に荒川区コミュニティバスの運賃が改定されました」荒川区公式サイト(2023年4月10日閲覧))
大人 160円 ⇒ 180円に値上げ(IC:178円)
小児 80円 ⇒ 90円に値上げ(IC:89円)
定期券等その他の詳細は、上記のリンクを参照してください。
運賃改定にあたって、第15回荒川区地域公共交通会議(令和5年1月18日開催)において協議が行われていたので、ここに概要をまとめます。
発言概要
「第15回荒川区地域公共交通会議 議事要旨」より
(「荒川区地域公共交通会議」荒川区公式サイト(2023年4月10日閲覧))
※「」内は議事要旨の原文
発言者
・会長(学識経験者)
・委員(氏名不記載のため、発言は同一人物とは限らない)
・事務局(荒川区防災都市づくり部都市計画担当)
・コミュニティバス運行事業者(京成バス株式会社)
事務局の説明
・収支が悪化しているため、運賃を上げたい。
収支悪化の原因
・「新型コロナウイルスの流行による利用者数の減少」
・「原油高に伴う燃料費の高騰」
・人件費の高騰
委員の質問(事務局の回答)
問: 現在、荒川区のコミュニティバスは自主運行(区の費用負担なし)だが、区民の足を確保するために、区が運行経費を負担してはどうか。
答: 荒川区は比較的平坦で移動しやすく、公共交通機関も充実しているため、概ね区民の足は確保されており、運行経費を負担することは考えていない。
問: 「他の自治体も運賃を値上げしているのか」
答: 運賃が100円の自治体(特別区)は、運行経費を負担しており、値上げをしない可能性が十分にある。
その他の発言
会長 「荒川区ではまだ運行補助に舵を切れないと聞いており、体制が大きく変わるきっかけがないと難しいのかもしれない」
委員 「町屋さくらが廃止となった地域から不便だと聞いている」
「できれば値上げしてほしくない」
結果
コミュニティバスの運賃改定の了承(異議なし)
運行事業者の発言
・運賃の値上げに感謝
・バスの運転手の待遇改善に充てたい。
・コミュニティバスの運行を継続していきたい。
まとめ
・荒川区(事務局)には、運行経費を負担する考えが無い。
・会長と委員(発言者)は、運賃の値上げに消極的だった。
他の特別区との比較
(大人の運賃について)
「第15回荒川区地域公共交通会議 資料1 荒川区コミュニティバスの運賃改定について」より
(同上「荒川区地域公共交通会議」荒川区公式サイト(2023年4月10日閲覧))
荒川区
大人 160円 ⇒ 180円に値上げ(令和5年3月31日~)
他の特別区(18区、令和4年12月時点)
11区 100円
大田区 160円
6区 210~220円
既述の通り、運賃が100円の特別区は、運行経費を負担しています。
荒川区は、自主運行のコミュニティバスの中では、比較的安価であると言えます。