亡霊たちの祝祭 | あらかんスクラップブック

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60代の哀歓こもごも

オリンピックのお祭り騒ぎ、観客なしで、神輿がわっしょい、わっしょい。

予想通りのメダルラッシュ。

スポーツは、1人でやるもの。 見てくれる人がいなくてもいいんじゃない。 でも、暑いだろうな。 「この季節のニッポンは温暖な気候」なんていうウソにだまされたのは気の毒。

プレイブック最終版

 

オリンピックで7万人もの外国人が入国した。 オリンピック関係者だと入国特例で、2週間の待機はない。 バブル方式なんて最初から弾けていて、野放し状態。 メディア関係者にGPS管理なんて、抗議されておしまい。 プレイブック違反者に、警告、罰金、失格…なんて、やる気もないし、やれない。

街に出て、マスクもしていない。 東京から全国に感染が拡大している。

 

TVは、オリンピック中継ばかり。 ニュースもほとんどやらないし、Eテレの番組もお休み。 最近はTVのリモコンをさわっていない。 TVはテーブルクロスで被ってある。

でも、コロナ感染は急激に第5波のピークに向かって上りつつある。オリンピック開催の東京では、 7月12日から緊急事態宣言。千葉県でも 過去最多500人の感染。医療はすでにひっ迫。

台風も関東に向かってきているし、気になる。

 

そんな、緊急ニュースよりオリンピックのほうが優先する公共放送。

NHKは、緊急事態宣言のときは、逆さまL字型の画面で情報が流れていたのだが、今回は全画面オリンピック。

画面いっぱいの金メダルをかじっている選手の顔にも、全く興味がわかない。バカみたい。スポーツやってる人間は、バカみたい。

 

文化勲章は、かじっているのを見たことない。

 

7月4連休は、人々が街に繰り出した。オリンピックの通行禁止の影響もあり、近所の住宅街の道路は車が渋滞し、横断歩道が見えない。自転車で道路を渡るのに苦労する。 車はせめて横断歩道の前でストップさせろよ。 路肩を自転車で車を何十台も追い越していくのは気持ちいいけど…。

スーパーのレジもめちゃ行列。 ファミレスは、ドアの外まで人が待っている。 居酒屋も、酒類提供ありで、夜中もやっている。 

 

なんだ、この壊れっぷり。 わっしょい、わっしょい、お祭りだ。五輪やってるんだものね。 外出自粛と耳タコを繰り返していたTVもオリンピックばかり。人々の意識からコロナが吹っ飛ぶように仕掛けているのは誰だ?

古代ローマ時代から、パンとサーカス。人々の不満と批判には、食べ物と楽しみを与えておけばいい。 多少、パンをケチっても、サーカスに興じて忘れてくれるんだよ。 スポーツ選手は、慰問団に成り下がっている。 一人ひとりの人生を賭けた努力は、スガの政治的野望の道具ではない。 無観客で、メダルを齧ってはしゃいでる場合じゃないのだよ。

 金メダル選手に電話

 

 

オリンピックはパンドラの箱を開けたように、この国の貧困や搾取、格差、女性蔑視、障がい者いじめ、ユダヤ人差別…が噴出した。 パンドラの箱から出てきたものは腐臭を放っている。 

オリンピックは、亡霊のダンスだ。 亡霊たちの祝祭。

 

4連休が終わった翌日、買い物に出かけ、静かなショッピングモールのソファーで、居眠りをしてしまった。

それまで、書店で大型の写真集を漁って見てたせいか、夢幻能の主役たちがつぎつぎと夢に現れた。 

亡霊は、こうでなくっちゃと、目覚めて思った。 そういえば、オリンピックの新国立競技場の近くの能楽堂には、久しく足を運んでいない。

 

在原業平の妻           平清経

 

江口の君

 

平敦盛