憲法の平和 | あらかんスクラップブック

あらかんスクラップブック

60代の哀歓こもごも

5月3日、今年の憲法記念日。

コロナに気をとられて、ケンポー記念日、ミドリの日、コドモの日なんてひっくるめて大型連休。 

私はみどりの日は、4月29日だと思ってたが、5月4日に移動したんだね。 子どもの日は、窓に鯉のぼりが飾ってあるのを見て、今年も子どもの日、いい世の中になるといいなぁと思ったりする。

いちばん、気になるのが憲法記念日。

コロナ禍の世の中になって、憲法をすごく意識した。

そこらの法律以上に…ね。

前文、憲法9条 平和主義、 憲法25条 生存権、憲法26条 教育権、

憲法92条 天皇をはじめ公人の憲法尊重の義務…。

 

そして今年の憲法記念日、スガは改憲派の集会にメッセージを寄せ、憲法に「緊急事態条項」を新設することを訴えた。

「時代にそぐわない部分、不足している部分については、改正していくべきではないか。緊急時において、国家や国民が、どのような役割を果たし、国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法に、どのように位置づけるかは、きわめて重く大切な課題」

 

 

そこで、国民投票法を今国会で成立させたいという。

このコロナ緊急事態、オリンピック問題対応でも忙しい国会で、まるで火事場泥棒のように、重要法案の成立をたくらんでいる。

 

デジタル法案(国民総番号制と個人情報の一元管理)

少年法(少年犯罪の厳罰化。14歳でも刑事裁判)

入管法(難民申請した外国人も強制送還。オーバーステイしたら、刑事罰)

土地規制法案(米軍や自衛隊基地、原発周辺の土地の私権制限。抗議活動などの利用制限)

以上が、火事場で盗もうとしている国民の権利、これらは、憲法とは正反対の改悪。 怖いね。戦争につながる法律ばっかり。

 

そして、憲法96条の改悪につながる国民投票法

こんなコロナで大変な時に憲法をねらって手をつけようなんて…。 

 

憲法というのは、普通の法律とは違う。 「立憲主義」といって、国家権力に対して、その暴走を止める防波堤みたいなもの。 

だから、「憲法を守る」というのは、国民が権力(国家とは限らない。雇い主や封建オヤジでも…)がやっていることが、憲法に沿っているか常に点検し、場合によっては抗議行動をする。それが「憲法を守る」、すなわち「憲法を実行する」こと。

私は今の日本国憲法は、かなり万能だと思う。 こんな人権主義にもとづいた憲法は他の国にはない。 個人の尊重、基本的人権、社会権、自治、絶対平和主義…。 平和の光を感じる。

 小田実(まこと) 作家

小田実が「日本国憲法は、日本のあり方ひいては世界のあり方を変える行為として、私たち自身のよみがえりを求める行動原則です」といってるが、私もそう思う。

 

中村哲さんの「憲法は守るものじゃない、実行すべきもの」というのも、私の行動原則。

  中村哲  医師

 

なんだよ! 今の格差と貧困、専制政治、教育、医療福祉、原発、さらに地球環境破壊(災害多発)、

そして、この国。 コロナで、憲法を理解していないアベースガによって私たちはとんでもない目にあってる。

コロナ禍で不安や恐怖が増すと、そこから憎しみや排外主義が生まれて、それが専制や独裁政治につながっていく。

その先は戦争だ。

人を思いやり、譲り合って分かち合う気持ちがあれば、信頼が生まれ、戦争の旗を振る人間にはついて行かない。

でも、憎しみあい、監視し合い、自分だけ良ければいいという短絡的な生き方をしていると、戦争の旗の下に集合するようになる。

自分のなかに、憎しみ、強欲、排外的な気持ちや行動がないか、年1回でもチェックしてみるのが、憲法記念日。

 

そうすれば、「敵基地攻撃能力」とか、「ヘイトスピーチ」とか、「外国人は帰れ」とかはおかしいと思うし、「あの子のお母さんは看護師だから遊んじゃいけない」とか、「女はわきまえろ」とか、「生活保護は怠けている」とかの言葉に違和感を感じる。

 

私たちはどれだけ学歴や経験があろうとこの世の中、知らないことは多い。 無知というのは誤りの根源。

戦前、敵のアメリカという国の国力がどれだけあるか? それを庶民が知っていたら、竹槍訓練はいやになってただろう。 そして太平洋戦争の結果はちがったはずだ。 敗戦は致し方ないとしても、空襲もない、原爆もない。 愛する家族の戦死もなかったかも知れない。

戦後、被爆などの被害者としての側面、韓国などを植民地にし、侵略した加害者としての側面、その両方を総括して悪い循環を断ち切ろうと、平和を原理原則とした日本国憲法をつくったのだ。

 

今の憲法はスガのいう「時代にそぐわない」ものではない。 日本国憲法の精神を「大日本憲法」のものへと回帰させようとしているアベースガこそ、時代に逆行している。 大日本憲法では、庶民は国民ですらなく、天皇の「臣民」であった。天皇に主権があり、愛国心を持って、国家の考えを実行することが、臣民の一番の役割。 臣民の権利なんてものはない。もう、どう考えても今の日本人はそんなメンタリティに変容できないのに、今の政権は憲法改正に突き進む。 スガは護憲派にメッセージを寄せることはない。 憲法92条違反だね。

自民党憲法改正案

日本国憲法改正草案 | 資料 | 自由民主党 憲法改正推進本部 (jimin.jp)

 

今国会で成立しようとしている国民投票法改正は、憲法改正手続きのハードルを低くしようとするもの。 問題点は次回書きます。

長くなってすみません。

以上、憲法記念日のババアからのうざいプレゼント。

でも、切なるプレゼント! 読んでくれてありがとう。