深夜3時6分から書き始めます。






つい先ほど、兼ねてから鑑賞したかった「きみに読む物語」を鑑賞し終えました。









タイトルにも記した通り、紹介する気はゼロなので、細かいあらすじとかは飛ばして言及したいことだけ書きます。


















※以下、盛大にネタバレ有りなので、まだ鑑賞してない方、これから鑑賞する予定のある方はお引き取り願います。















あれな、純粋なラブストーリーとして観れるんだけど、いや観れたんだけど何か違和感残ったよね。





そこで少しネット上で調べた結果、驚くべき解釈が。


















老人=ロン 説















もう最初は、は???????ってなったけど、すぐに頭がフル回転して、なるほどなるほどなるほど×24でした。






これね、とても納得がいきます。







というわけなので具体的にそう解釈できる根拠を、ネット上にあったものに自分なりに思った点を加えて列挙します。













1.綺麗で整備された老人ホーム
→これはもちろんノア、アリー夫妻の子ども達がビジネスで成功して裕福だからとかって解釈もできますが、物語全編通してノアのしていた仕事(材木置き場での肉体労働)に対する見方は厳しく、本人も言っていた通り、裕福からは程遠いものです。ノア本人も裕福とは無縁だ、とこぼすほど。そんなノアが老後をあの老人ホームで過ごせたでしょうか?アリーの両親の遺産があればいける?どうでしょう… まぁまだこれは数あるうちの1つですから。


2.孫に「ノア」と名前がつけられている
→いやもうおかしい。さすがにおばあちゃんの認知症のためにここまでします?そしてそれを違和感なく言ってのける老人にも首を捻りたくなる。仮に意図して付けたなら、最後の踊るシーンでそれも説明すべきではないでしょうか?え?時間がなかったから?…うーん


3.白黒写真
→そのシーンの直後、老人が過去を懐かしむシーンがあり、そこで何枚かの白黒写真が映ります。
はい、ノアの面影どこ!? ほぼ完全にノアには見えず、見れば見るほどロン!!これはかなり確信的な根拠となるのでは…?


4.老人の言動の特徴
→ロンといえば、序盤から終盤まで通して観ていればわかる通り、一途で、行動が先に立つタイプです。その様は少々オーバーに思えるほど。さて老人はと言えば… 
はい、ガチ紳士。
言葉遣い、自分の話の聞かせ方、そして極めつけは一時的に記憶を取り戻したアリーの、今からドライブに行こうという誘いを、今夜は止めておこうと、あっさり断ってしまうシーン。
これ、どうでしょう?もちろん歳をとり、ノアが落ち着き、相手のことを労った結果ともとれますが、純粋にロンの振る舞いと考えられませんか?


5.喧嘩を一度もしていない
→もちろんこれも精神が成熟しているからと言われればそれまでなんですが、ノアとアリーといえば!といっても過言ではないほど2人の喧嘩は劇中で象徴的なものになっていました。しかし、老人とアリーの間にはそういったことは一度も起きませんでした。まるでロンとアリーを想起させるようです…



6.「めでたし、めでたし。」
→最後の読み聞かせシーン。アリーがロンに対し、「私がどっちを選ぶべきなのかはわかってる…」といった旨のセリフを言います。そこで本を閉じ、老人から放たれるこのセリフ。仮にここで終わりだとするなら、どちらと結婚したかは断定できませんが、おそらくロンと推測できます。しかし、ロンもわかっている通り、アリーはノアのことも本気で愛していました。そこで老人(ノアのフリはするが)は、せめてもの抵抗として、自分が結婚相手として選ばれた未来(現実)を思い出して欲しかった、という思いからあそこで物語を故意に切ったと解釈できます。




以上、現時点でザッと上がるのはこの程度。
あと本の著者名、アリー・カルフーン(カルフーンはノアの苗字)というのは、ノアに向けた物語のため、ノアが手に取り、読んでくれた時のことを考えて付けた、ペンネームだと予測されます。





つまり、ロンが老人の正体であるとすると、結局結婚したのはロンとアリーであり、アリーがその後ノアに向けてあの物語を執筆し、認知症になってしまったアリーに少しでも、記憶を思い出してもらえるよう老人=ロンが、ノアのフリをしてまで読み聞かせている。という流れになります。





だとすると、とても深いストーリーではありませんか?
無償の愛を捧げたのは初恋の思い出に敗れたロンだったなんて。
これが制作側の真意だとしたら、圧巻の仕上がりと言えます。






解釈は他にも多岐に渡ります。
映画も芸術作品。
最終的に解釈は受け手に委ねられます。




自分が最も納得できたものをその作品として受け止めればいいのです。





仮にこの映画に全く興味がないのに、ここまで読んでしまって興味が出てしまった方は、ぜひ一度鑑賞してみてはいかがでしょうか。



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good night.