今日8月29日はイングリッド・バーグマン (スウェーデン・英:俳優) の誕生日であり、命日でもある。

イタリアの巨匠ロベルト・ロッセリーニ監督の作品を見て感動し、彼の映画への出演を希望する熱烈なファン・レターを送り続けるが、手紙だけでは飽き足らなくなった彼女は、仕事と家庭を捨てロッセリーニの元に走った。

妻子のあるロッセリーニへの求愛は、後の彼女の女優人生に大きな代償を伴った。

この奔放な生き方は13歳で両親を亡くし叔母に引き取られた、彼女の生い立ちが影響を与えたことは想像に難くない。






日本にも奔放な恋愛遍歴を重ねた映画女優がいる。

岡田嘉子である。

大作映画「椿姫」のヒロインに抜擢され彼女の女優人生は順風満帆に見えたが、ロケ現場で群集を前に村田監督から罵倒され、演技について自信を失い思い悩んでしまう。

演技について相手役の美男俳優竹内良一に相談する内に、互いに惹かれあうようになり恋愛感情へと発展する。

しかし竹内良一の父親が陸軍大尉男爵で旧華族出身であったことから、二人は結婚は難しいと考え二人は駆け落ちし失踪する。

マスコミは二人が情死するのではと掻き立てたが、福岡県飯塚市で無事暮しているところを発見される。

その後一度は別れさせられたが、結婚する意志が固いことが分かり、男爵家から廃嫡され庶民として生きることを条件に二人の結婚が許された。

それで終われば高貴な身分を捨てての大恋愛の末の結婚と、やがては世間からも称賛されたに違いなかった。
しかし事実は二人を思いがけない方向へと導いていく。

天皇家を否定するようなリベラリストの父親に育てられ、知的で情熱家の嘉子、軍人の父親に育てられた竹内良一が二人の価値観の相違に気付くにはそう多くの時間を要しなかったであろう。

嘉子は松竹との契約は許されたものの、役には恵まれず活動の拠点を映画から舞台へと移行する、そこで
演出家で共産主義者の杉本良吉と出会ってしまう。

軍国主義の足音が日々高まる中で、漸く価値観を共有できる相手、杉本良吉との出会いは嘉子を再び激しい恋に陥れた。

そしてまたしても杉本にも病身の妻がいたのである。

杉本が嘉子と出会当時、非合法の共産党に入党して検挙され執行猶予中の身であった、折しも社会は2.26事件の余波で、表現活動にも統制が厳しく敷かれていた時代でした。

杉本がもし召集を受ければ最前線の最も危険な戦地へ放り出されることは確実であった。

嘉子は新天地で女優としての活躍を、杉本は前衛的な演出方の習得を夢見て、赤い国への恋の逃避行を実行に移した。

1927年(昭和13年)1月極寒の樺太から北緯50度線を越え、ソビエト領内に侵入したところを、国境警備隊に取り押さえられ二人は引き離せれた。

それから岡田嘉子が杉本良吉の消息を知らされるのは、54年後ソ連邦が崩壊した1992年(平成4年)期しくも嘉子が亡くなった年であった。

杉本は翌年1928年(昭和14年)スパイ容疑で銃殺刑に処されていたのだった。





世間というものが大きく私たちの生活にある意味重く圧し掛かっていた時代の恋愛、その炎は反って激しく燃え盛かっていた。

反面21世紀を迎え人々は世間の重圧から解き放たれ、様々な価値観が受け入れられる時代、自由な恋愛を抑圧するものが見当たらなくなった時代、恋愛はの炎はまるで線香花火のように小さくなってしまった


恋愛という炎は「火源 」という出会いと、「可燃性物質」という愛し合う二人、そして「酸素」 という恋愛を抑圧する空気が炎を大きくするようである

不倫は文化」とまで語るタレントの好感度が悪くないという今、恋愛の炎に酸素不足が生じるのは否めないようである。





岡田嘉子出演映画 隣の八重ちゃん(1934) (八重ちゃんの出もどりのセクシーな姉 きよ役)You Tube 8.35
http://jp.youtube.com/watch?v=SCgEhKCVlH8  


岡田嘉子 出演映画
街の手品師(1925年、日活京都)
大地は微笑む(1925年、日活京都)
狂恋の女師匠(1926年、日活大将軍)
彼を繞(めぐ)る五人の女(1927年、日活大将軍)
忠臣蔵 前・後篇 赤穂京の巻 江戸の巻(1932年、松竹下加茂)
また逢ふ日まで(1932年、松竹蒲田)
生さぬ仲(1932年、松竹蒲田)
泣き濡れた春の女よ(1933年)※ビデオ化
東京の女(1933年、松竹蒲田)
隣の八重ちゃん (1934年、松竹蒲田)※ビデオ化
お静礼三(1937年、松竹下加茂)
男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976年、松竹大船)
オレンジロード急行(1978年、松竹=おおもりプロ)
皇帝のいない八月(1978年、松竹)
ドン松五郎の生活(1986年、東和プロ=プロジェクト・エー)


憧れの映画とドラマのワンシーンは『誰がために鐘は鳴る』

パブロが若き日の恋愛歴を披露する場面



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