東大前刺傷事件、逮捕の17歳少年「1年ほど前から誰かに危害加えたい気持ちあった」 相次ぐ無差別襲撃事件、身を守るには「A4サイズ以上のかばん」

1/19(水) 17:00配信

夕刊フジ



受験生らが刺された東大前=東京都文京区

東京都文京区の東大前歩道で起きた3人刺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された名古屋市の私立高2年の少年(17)は「1年ほど前から誰かに危害を加えたいという気持ちがあった」という趣旨の供述をしていた。電車内やビルの室内などで無差別に襲撃する事件が相次ぐが、身を守る手段も知っておきたい。

【写真】少年の父親が発表したコメント

事件当時、少年は現場周辺で自分の高校名や偏差値を叫び、「来年、東大を受験する」と声を張り上げていた。

少年は県内有数の進学校に通っていたが、1年ぐらい前から成績が上がらず自信をなくしていたという。

公共の場で不特定多数を襲撃する例としては昨年8月に小田急線、同10月に京王線で乗客を狙う事件があった。国土交通省は、列車が本来の位置からずれて停車した際にも車両のドアとホームドアを開けて乗客を救出するのを基本とするよう鉄道各社に指示した。

昨年12月、大阪市のクリニックで25人が死亡した無差別放火事件の現場となったのは、階段が1つで、不特定多数の出入りがある施設が3階以上に入居するビルだった。総務省消防庁は全国に約3万棟ある同様の建物に立ち入り検査し、避難経路の確保を確認するよう全国の消防に要請した。

突然の凶行を予見することは難しいが、元千葉県警刑事課長の田野重徳氏は「危機意識を持ち、事件が発生したらどう動くか事前にシミュレーションするだけでも発生時の動き出しが素早くなる」と話す。

具体的な自衛策として田野氏は、「かばんは最低でもA4サイズ以上の物を選ぶといいだろう。逃げるときは相手に背中を向けないことが重要だ。高齢者など素早く動けない人は、トイレの個室など相手が簡単に入れない場所に身を隠す。刃物を持った相手に襲われた際には、腕を覆うようにジャンパーなどをかぶせれば相手がひるみ、そのすきに距離を取る」と助言した。



https://news.yahoo.co.jp/articles/e6d6cd45b5ecaedd152dfa717c1f39bd0e7f4936





少年、面談引き金か「『東大無理』に心が折れた」 東大前刺傷

2022/1/17 22:16



大学入学共通テスト会場での刺傷事件をうけ、現場となった「農学部正門」では警察官が警備にあたった=16日午前、東京都文京区の東京大学(桐山弘太撮影)

大学入学共通テスト初日に試験会場の東京大(東京都文京区)の前で、受験生ら3人が包丁で刺された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された名古屋市の私立高2年の少年(17)が「(学校での)面談で『東大は無理』という話になって心が折れた」などと話していることが17日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁少年事件課は、面談が事件の契機になった可能性もあるとみて慎重に調べている。警視庁は同日、少年を送検した。

捜査関係者によると、少年は15日午前6時ごろ、名古屋から高速バスで東京駅に着いた。午前9時半の試験開始に備えて受験生が訪れるのを待ち、その間に東大前を訪れ、下見をしていたとみられることも判明した。その後、午前8時半ごろに東大の前で男性(72)を包丁で刺し、受験生の女子生徒(17)や男子生徒(18)も刺したとされる。

確保された際には、3本の刃物や、自作した可燃性液体を入れた火炎瓶のようなものなど計約20本を所持。直前には東京メトロの車内や東大前駅構内で着火剤に火を付けて投げ捨て、放火しようとしていたという。

少年は「医者になるため東大を目指していたが、1年くらい前から成績があがらず自信をなくした。人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと思った」などと供述。関係者によると、少年は、学校での進路に関する面談の際にも「自分の目指すところに自分の成績が追いつかない」と打ち明けていたという。

また、捜査関係者によると、面談の際のやりとりで志望する東大への進学が難しいという話になり「心が折れた」などと供述しており、少年事件課は事件の背景に受験をめぐる悩みがあったとみている。



https://www.iza.ne.jp/article/20220117-KWIP3LLPPZMMZCMYUASGLYAMGE/?utm_source=yahoo%20news%20feed&utm_medium=referral&utm_campaign=related_link





「東大刺傷事件」犯行少年の素顔 母も困惑した「理III」への執着、学校行事での意外な一面

1/19(水) 11:31配信

デイリー新潮



母親は「うちの息子は変わってるんですよ」

事件現場となった東京大学の大学入学共通テスト会場前

 15日、大学入学共通テストの会場である東京大学農学部正門前の歩道で、受験生を含む3人が突然切りつけられた事件。ママ友や同級生の証言から、殺人未遂容疑で逮捕された高校2年生の少年(17)の素顔に迫る――。

【写真4枚】犯行少年の中学校の「卒業アルバム写真」と「卒業文集」。文集には「勉強に苦しめられた」という言葉も

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 愛知県名古屋市に住む少年が通っていたのは、県下随一の進学校・東海高校だった。そんな名門高校に入学した当初から、少年は「東大の理IIIに入る」と公言していたという。理IIIとは、多くの学生が東大医学部医学科に進学する理科III類のことである。

 中学校に入学した頃から異常なまでに勉強に熱を入れるようになったという。それを表すように、中学校の卒業文集に寄せられた作文には以下のようにつづられている。

〈三年間の中学校生活で、行事や部活動、その他色々なことを経験しましたが、やはり「勉強」というものが一番長く経験したものでもあり、自分をときに苦めたものであり、助けてくれたものでもありました〉(原文ママ)

そんな少年に対して、母親は困惑を隠せなかったという。当時の様子をママ友の一人が明かす。

「彼のお父さんは地元の大学で職員をされていて、お母さんは専業主婦だったと思います。4人きょうだいの長男である彼は、中学校でも成績が抜群に良かった。マイペースな性格なので、お母さんも“うちの息子は変わってるんですよ”と話していました。両親は子どもの進学先にこだわりがないのに、彼は中学3年の頃から“絶対に東大に行きたい”“理IIIに合格したい”と口にするようになったそうです。お母さんは彼を応援しつつも“行きたいと言って行ける学校でもないと思いますけど……”とむしろ困惑した様子でした。深夜までブツブツとひとりごとを言いながら勉強し続けていたそうで、いつか体調を崩すんじゃないかと心配していました」


芦田愛菜について熱弁

 猛勉強の末、東海高校に進学した少年。同校では2年生と3年生に進級するタイミングで、成績別にA群とB群に分けられるといい、少年は成績上位者が集まる理系A群に入っていたという。時間があれば参考書を開くような真面目なタイプだったというが、周囲からどのように見られていたのか。同学年の知人が明かす。

「うちの学校は本当にいろんなタイプの生徒がいるので、イジメられたりはしていません。彼もただのガリ勉ではなく、学校行事にも積極的に参加していました。昨年2月に、希望する生徒が講師役となって自分の好きなものをプレゼンする行事があって、彼はそこで女優の芦田愛菜さんについて熱弁をふるったんです。彼女について喋ったら注目を集められそうと思ったようで、結構ウケていましたよ」

 一方で、勉強面では苦労していたようで、別の生徒はこう語る。

「彼の成績は、1年生の頃は全体(1学年が約400人)で60位くらいだったと思います。ただ、2年生になってから100番台まで落ち込んでしまった。今月下旬に始まる実力考査の結果次第ではB群に落ちることも考えられた。普段から照れることなく“東大理IIIに入る”と話していた彼にとってはこたえたのかもしれません。最近は昼休みも弁当を食べながら勉強していましたからね……」

 動機について少年は“成績が振るわず、医者になれないなら人を殺して切腹しようと思った”と語っているという。1月20日発売の「週刊新潮」では、少年が中学校の卒業文集につづった、勉強への異常な執着などと併せて詳しく報じる。

「週刊新潮」2022年1月27日号 掲載



https://news.yahoo.co.jp/articles/266a50b1e315187abf2c1f9cf3fa8b7db194e229