大量殺人、見えぬ動機 大阪・北新地ビル火災

12/24(金) 21:34配信

産経新聞



「誰かを殺せば、自分も死ねるのではないか」。そんな動機で10年前に家族と無理心中を図った男が、大量殺人の容疑者となった。大阪市北区曽根崎新地のビル4階のクリニックが放火され25人が死亡した事件。現場の防犯カメラからは、患者の谷本盛雄容疑者(61)が逃れようのない状況をつくって火を放ち、大勢を巻き込んだ構図が浮かぶ。強い怨恨(えんこん)か、あるいは絶望の末に他人を道連れにする「拡大自殺」か。24日で発生から1週間。容疑者はなお重体で、惨劇の引き金は見えない。

【写真】事件前夜、防犯カメラに写る谷本盛雄容疑者とみられる男

「1人や2人ではなく、大量殺人を確実にやり遂げようという、強い意志を感じる」

元警視庁捜査1課理事官の大峯泰広氏は、防犯カメラ映像に関する報道に基づき、今回の事件の感想をこう述べた。

映像を解析した大阪府警天満署捜査本部によると、谷本容疑者はエレベーターや非常口をふさぐようにライターで火をつけ、自ら炎の中に突進して被害者を逃がさないよう体当たりすらしていた。

こうした態様から、大峯氏は死を覚悟しての犯行だったとした上で、「動機の解明には、容疑者とクリニックとの関係を注視する必要があるが、恨みではなく『大勢が集まる場所』として選んだ可能性もある」と話した。

「多くの人間を巻き添えにしたい」。そんな不条理な動機の大量殺人は過去にも起きている。平成20年6月の東京・秋葉原無差別殺傷事件の引き金になったのは、インターネット掲示板への書き込みだった。加藤智大(ともひろ)死刑囚は自身の投稿を無視されたと感じて立腹。その怒りの矛先を無関係の歩行者たちに向け、7人を殺害している。東京の京王線車内で10月に発生した無差別刺傷事件で逮捕された男は「2人以上殺して死刑になりたかった」などと供述した。

谷本容疑者について「『人生を終わりにしたい』という思いがあったのだろう」とみるのは、新潟青陵大大学院の碓井真史(うすいまふみ)教授(社会心理学)だ。

自殺願望から無関係な人を巻き込むことは「拡大自殺」と呼ばれる。谷本容疑者は10年前の23年4月、離れて暮らす元妻や息子を道連れにした心中を計画。長男=当時(25)=を出刃包丁で刺して負傷させ、殺人未遂罪などで懲役4年の実刑判決を受けた。裁判では、離婚した寂しさに耐えかねて自殺を考えるようになったが、1人で死ぬのが怖くて家族を巻き込もうとしたと認定されている。

今回の動機の一端が「拡大自殺」の願望だったとして、なぜクリニックでなければならなかったのか。心療内科だった現場は鬱病や発達障害の患者をケアし、多くの人の職場復帰を支えてきた。27年に出所した谷本容疑者が社会で孤立した末に、クリニックに居場所を求めた可能性はある。

そして自分のことを理解してほしいという強い願望は、かなわなかったときの負の感情と裏腹だ。碓井氏は「愛情や期待、甘えといった感情は殺意に転じてしまうことがある」と話す。

「1人では死ねない」という強迫観念が、黒煙の立ち上る現場からだれも逃さないという、戦慄の行動につながったのか。作家の黒川博行氏は「全員を連れて自殺しようとしているように映った。動機は分からないが、絶対に巻き添えにするんだという思い、心のゆがみのようなものを感じる」との印象だという。そして「人間は一度心がゆがんでしまえば、あらゆることを悪意があるととらえてしまうものだ。思いもよらないようなことが動機につながっているかもしれない。本人の口から聞くしかない」と語った。



https://news.yahoo.co.jp/articles/b618fa07c5de9e02ac2ff8e5e61b9f533f3d1466





殺人の主たる動機

                       
憤まん・激情            100 

報復・怨恨               27 

痴情・異性関係トラブル   22

利欲目的                  8 

暴力団の勢力争い等       24

検挙逃れ・口封じ          6 

介護・養育疲れ           19 

心中企図                  5 

虐待・折かん              3 

被害者の暴力等に対抗     11

その他                   13 


https://www.moj.go.jp/content/000112398.pdf





10年ほど前のデータですし、総数も238件での分析でしかありません。

また、ここには直接関係ないと思われる項目はカットしましたので、詳細をご覧になりたい方はURLを開いてご覧ください。


更にこの項目の中で『暴力団の勢力争い等』『検挙逃れ・口封じ』は一般人には余り関係のない『本職さんの世界』のことですから、度外視しましょう。

『被害者の暴力等に対抗』というのも『正当防衛』などに当たると思われますので『殺人の動機』という意味では少し異なるファクターだと思われます。


つまり、一般的に言われる『殺人の動機』というのは、

『カッとした勢いで』『怨恨』『痴情』『お金目的』『介護疲れなど』の『5項目』を『5大殺害動機』

などという風に言います。


そこで『北新地放火殺人』ですが、確かに容疑者は『短気だった』かもしれませんが、今回も割と『計画性』をもって下調べや準備をしているようですから、単純に『短気ゆえに短絡的に』というのとは違うとしか思えません。

『怨恨』も広い意味では当て嵌まるのかもしれませんが、容疑者が被害者の皆さんに対して『個人的な恨みを持っていた』というのもかなり無理があるように思われます。


では、『動機』は一体何なんでしょうね???

これを考える上で混同してはいけない点があると考えます。

『動機』といっても、『背景』(性格や状況なども)という『広い意味での動機』という点。

もう一つは一般的に言われる『直接的な動機』です。


大雑把ではありますが、『背景(間接的)と直接的な動機』が重なった場合、殺人などの重大事件を起こす可能性は大いにあり得るようです。

谷本容疑者の場合は『短気』という側面よりも寧ろ『孤独』になってしまった『原因』に問題がありそうです。

『長男に対する傷害事件』は衝撃的ですが、問題の根本がそこにあるとは思えません。

それよりも『離婚に至った理由』に『背景』となる『容疑者の言動、性質』があるように思われます。


ところで、ヒントは『秋葉原通り魔事件』の犯人である『加藤 智大』の弁にあるのかも?とワタクシは思うのです。



社会的孤立

社会学者の宮台真司は社会の側の包摂が足りないのが原因として「絆のある人間関係の中で生きられること」が必要などと主張したが[67]、加藤は地元の青森や仙台を中心に趣味の合う仲の良い友人が幾人もおり[68]、どの職場でも友人付き合いをし、心を開いて話をする店主がいる行きつけの酒場などもあった。また掲示板を介しても自らオフ会を提案し、全国を旅行して相手先に宿泊し心を通わせるなど、積極的人間関係の構築により友人が多数いた[69]。事件当日も作業着事件で辞めた元職場の友人へ遊ぼうと呼びかけている。

また「若者が希望を持てる社会、などと言われたりしているようですが、意味不明です。何故そうやって社会のせいにするのか、全く理解できません。あくまでも、私の状況です。社会の環境ではありません。勝手に置き換えないでください」[70]と述べている。

北海道大学准教授の中島岳志は「コミュニケーションが下手で、友達がいない若者はたくさんいる。加藤はうまくやっている方で、もしかしたら、私が教えている学生の方が友達がいないかもしれない。なのに、加藤は孤独だった。問題は友達がいないことではなくて、友達がいるにもかかわらず孤独だったこと」と主張している[71]。



2006年4月 職場の人間関係の不満に対する抗議の表明として無断欠勤し、派遣会社を退職


2007年9月 ネットの掲示板の投稿者と面会する2週間の旅行のための休暇を会社に対して申請するが、会社から却下されたことに対する抗議の表明として無断欠勤し、運送会社を退職。借金の返済をしないまま青森を去る


2008年6月  更衣室で自分の作業服が見つからないことを理由に無断欠勤してそのまま職場放棄


精神科医の片田珠美は加藤の弟による手記を分析し、加藤は、幼少期に他の子供との交流を制限されていた事で母親から投影された自己愛が思春期まで抜けられず、現実の自分との間に大きな隔たりが生まれたのだろうと指摘している。一方で加藤は片田のこの著書を「様々な間違いの集大成といえるもの」とし、自分は現実に適応してきた現実主義者だったと反論している。



https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E8%91%89%E5%8E%9F%E9%80%9A%E3%82%8A%E9%AD%94%E4%BA%8B%E4%BB%B6#%E5%8A%A0%E8%97%A4%E3%81%8C%E5%90%A6%E5%AE%9A%E3%81%97%E3%81%9F%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E8%A6%81%E5%9B%A0




まぁ、結局のところ加藤も『キチガイ』ですから、何を言ってもあまり意味はないでしょうね。

ましてやワタクシなど単に報道などだけで判断しているので『事実や詳細』などは分かりません。


しかし、加藤に対する『印象』ですが、『決して馬鹿ではない』という感じは受けます。

ワタクシ自身も含めてこういう『大きな事件』それも、特に『5大殺人動機』には当て嵌まり難い大事件の場合、色々な人が好き勝手を言い出すものです。

それに対して加藤は『意外と論理的に否定』をしていたりもします。

もっとも『片田先生』の分析は『当たらずと言えども遠からず』だとは思いますけどね。


上のウィキの中で加藤は『自分は現実に適応してきた現実主義者だったと反論している』そうですが、少なくとも『適応してきた』とはとても言えそうにありません。

特に『人間関係などに抗議して無断欠勤をした』という部分など、『理屈』としての彼の主張はある意味では『正しい』かもしれませんが、『目的』とは全く合致していませんよね。

『人間関係に抗議する』のであれば、それを『改善』してこそ、初めて『主張の正当性』が認められるわけです。

事件そのものも全くそれと同じです。


ワタクシも商売上、たまに若いお客様と話す機会があるのですが、非常に不思議に感じていることがあります。

それは『何故、そこまで自信満々なのか?』ということなんです。

詳細はまたの機会に譲りますが、『ちょっとネットで調べた範囲』だけで『お店が経営できる』と信じ込んでいたりするんです。

実際は業界での『経験』など全く無いのにですよ!!


特にワタクシのような『飲食業界』ではそういう『素人経営者』が大変多く、一説によると『90%』ほどが事実上の素人さんだそうです。

実際、『3年以内に潰れるお店が9割くらい』と言われる飲食業界ですが、実はその大半が『素人経営』なのですから、この数字は『当然』ではあるんです。


しかし、『小さなカフェ』を開店するだけでも、最低の最低で『300万円余り』から『2~3000万円』くらいのお金は必要です。

やり方や条件などはそれぞれなのでハッキリとしたことは言えませんが、決して低い金額ではありません。

『3年以内に潰れました』などという場合、2~3000万円程度の借金になっていたりするものなんです。

初期投資を低く抑える方法は幾らでもあるのですが、実はその分『固定経費』などが大きくなったりもしますしね。

(数字は本当に色々ですが、あくまでも一つの例として)


ワタクシなど恐ろしくてそのようなことは出来ませんが、『素人さん』だからといっても、実は『彼らなりの理屈』というのはちゃんとあるんです。

これも『信じられない話』が沢山あるのですが、これもまた別の機会に、、、、、


ここでワタクシが言いたいのは『目的、行動、結果』というモノを『現実的に捉えるべきである』ということなんです。

いつも書いていることですが『事象というのは複雑なもの』なんです。

それに対して『単純な理屈(その殆どは利己的なモノ)』だけで『現実』をクリアー出来るのであれば、『飲食業』などをやっても失敗する人など殆どいない筈なんです。

しかし、繰り返しますが『3年以内に約9割が潰れる』と言われている業界なんです。

皆さんは『素人の視野の狭い立派な屁理屈』と『現実としての結果』のどちらを重要視しますか???


加藤は『人間関係への抗議として無断欠勤をした』などという行為が何度かあったようですが、『結果』はどうなんでしょう?

彼の言うところの『人間関係の改善』はなされたのでしょうか?

実際は『加藤自身が逃げるようにそのまま辞めた』というだけの話です。


『頭がいい』というのも『机上の空論が上手い』というのと『現実的に結果を出すことが出来る』という二つがあるのです。

現在の日本の教育は『机上の空論を記憶させること』だけに奔走しています。


太平洋戦争中の日本では『神国日本が戦争に負ける筈がない!!』という意味不明の『机上の空論』を国民に強引に信じ込ませていたのです。

しかし、『リアリスト』の人たちは『戦争反対!!』とハッキリ言っていました。

その理由は物凄く単純で、当時の『日本のGDP』は『アメリカの8%程度でしかなかったから』なんです。


『戦争』というのは『大量消費』です。

要するに『経済』で勝ち負けはほぼ予測できるのです。

しかし、『軍部』の連中は『精神力で勝て!!』と言い張ったのです。

実は現在でもそういう『思想』しか持てない脳足りんが山のようにいます。


『北新地』に話を戻しますが、この事件も『第6の動機』である可能性がかなり高いと思われます。

と言っても、あくまでもワタクシ個人の意見でしかありませんけどね。

『谷本容疑者』は『恨みを晴らすため』などではなく、ましてや『拡大自殺』とも大きく異なると思うんです。

では『動機は何か?』ということですが、実はこれは『分からない』が正解です。

『キチガイの頭の中のこと』ですからね。


しかし、それでもワタクシが個人的に感じるのは『殺したいから殺した』という『動機』です。


勿論、他にも『ある意味での』拡大自殺や怨恨なども、全く無関係ではないとは思います。

しかし、実際はそれらは『容疑者自身』や『無責任なマスコミや自称識者』にとって『都合の良い解釈』なんです。

何故なら、『何も考えない人が求めている答えの一つ』だからです。


あるデータによると『日本人の約7割』が『霊の世界を信じている』そうです。

『科学的理論』としては全く成り立たないのですが、『感情論』としてはフィットすると感じる人が大変多いからです。

だから『マスコミ』などは定期的に『霊の番組』を作って流しますし、視聴者の多くも『(その嘘を)望んでいる』のです。


さて、再度、『秋葉原通り魔事件』の加藤に話を戻しますが、彼は『友人は多い方だ』と言っているようです。(あるいはそう評価されている)

そこで皆さんに質問です。

『友人・友達』というよりは『親友』というべきでしょうが、『親友の定義』って何だと思いますか?????


つづきはその内に書きますので、ちょっと考えてみてくださいね。