小型犬の飼い主様はご存知の方も多い、パテラ脱(膝蓋骨脱臼)のお話です。

今回、2歳トイプードルの男の子の治療をご紹介します。

 

小さい頃から左足のスキップ歩行があり、1歳時におもちゃのクッションに足をとられその際に右のパテラ脱を発症しました。その後、日常生活の中で度々右のパテラが脱臼し、足を上げる仕草が見られていたとのことでした。

 

診察時には、左右ともG1でしたが、右のほうが外れやすい状態でした。膝の触診も右足はやや嫌がる様子がみられました。

 

パテラ脱のグレードは低いものの、若い年齢であること、脱臼の症状が度々見られていることから、今後グレードが上がっていくことが懸念されました。グレードが上がると、体重のかけ方や足の使い方が偏り、足腰に負担がかかります。無症状で過ごすことも多いのですが、年齢が上がってから体の歪みや膝、腰の痛みが出やすくなります。

 

治療には、消炎鎮痛剤や関節保護成分の入ったサプリメントもありますが、根本的な解決ではありません。

 

当院ではパテラ脱に組織細胞療法で治療することができます。そこで組織細胞療法をおすすめし、治療を始めました。

細胞剤は関節疾患に主に用いる細胞剤を選択しました。週に1回の注射に通っていただくことになりました。

 

2回目の注射でご家族様は「外れることが減った!」と喜んでおられましたが、1クール5回の注射が終わる頃、まだ症状は残っていました。

種類を変更して2クール目の治療に入りました。2クール目の途中から、「明らかに歩き方が良くなった!」とおっしゃっていました。

 

2クール目が終わり、1ヶ月経過を見ていただき、1ヶ月後の診察に来られたときには、「ほとんど外れることはなく、思いっきり遊べています」という感想をいただきました。ご家族様は、「本人が不安がらず自信を持って歩いているように思います」ととても嬉しそうに話してくださいました。

 

組織細胞療法は動物さんに負担がなくとても効果の高い治療です。

自身の細胞を活性化して正常な細胞分裂を促していくので、最高の自然療法と言えると思います。

 

手術になるかもしれない、ジャンプはさせないようにしなくちゃ、など心配しながら過ごすよりも、ドイツ式組織細胞療法の治療をぜひご検討いただけたらと思います。