ガンとわかってから、すごい早さで、入院、手術、治療と進みました。
ショックを受けたり、考えたり、思い悩んだり、前向きになったり、色々なことが同時進行だったので、精神的にも限界に来ていたように思います。
やっと抗がん剤がひと段落し、いよいよこれから・・・という矢先に、強烈な感染してからというものの、体調がなかなかよくならず、長い長いトンネルでしたが、ようやくそのトンネルを抜けることができたように思います。
朝から、起き上がることができ、活動ができるようになってきました。
あせらずゆっくりと、やるべきこと、やりたいことを、少しずつやっていこうと思います。
この1ヶ月半くらい、寝てばかりいたのですが、治療、その他、少しずつですが進展がありました。
その都度、書き留めておこうと思うのですが、PCをつける気力もなくて、残しておきたいことが、たまりにたまっております。
少しずつ、思い出しながら、こちらに載せたいと思います。
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ガンとわかってから、1年4ヶ月になろうとしています。
わたしの場合、ガンとわかり、色々と考える間もなく、即手術となりました。
術後、回復を待ちながら、自分がガンであるというショックから、なかなか立ち直ることができずにいましたが、すこしずつ、ガンに向き合い、ガンのことについて、調べてみようと思うようになりました。
ただ、調べようと思ったのですが、次々とご親切な皆様から、膨大な情報をいただき、どこからどう手をつけていいやら、わからなかったので、まずは、「自分のガンのことを知ろう」というところから始めることにしました。
一口にガンといっても、色々あります。
今では、2人に一人とか、3人に一人はガンという話もあります。
身近にもガンは存在していました。
ガンで亡くなった親戚もいますし、ガンと言われてから10年以上元気に生きている方もいます。
私のガンは悪性黒色腫という名前。
海外では「メラノーマ」と呼ばれています。
このガンは、日本人に少なく、ヨーロッパや、オーストラリアで、患者が多いようです。
紫外線が関係しているという説がありますが、不思議と、日に当たらないところに腫瘍ができる症例がほとんどです。
悪性黒色腫という名前で調べると、たいてい同じ説明が書いてあります。
国立・がん研でも、悪性黒色腫というと「悪性度が非常に高いがん」という紹介から始まります。
これは、私が告知されたときも、まず最初に言われたことです。
「ガンには、たちの悪いガンと、そうでないガンがありますが、残念ながらこのガンは、たちの悪いガンです。」
現在の医学では、ガンという病気は、「ガン=死ぬ」という認識は薄く、治療方法も日々進化しています。
「ガンだからといって、すぐに死んでしまうことはありません。ガンと上手に付き合っていきましょう」という感じです。
このようにガンの認識も変わってきているのですが、どうも私の悪性黒色腫というガンは、非常に特殊なタイプのもののようです。
ガン保険でも特別扱いになっているのがほとんどです。
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たとえば、肝臓でガンが見つかったとします。
ほかにガンが見つからない場合、これは「肝臓でできたガン」ということになります。
肝臓でガンが見つかって、ほかを探したら、「胃にも見つかった」場合、どちらが先かを調べて、「胃から肝臓に転移したガン」とか、「肝臓のガンが胃に転移した」ということになります。
これが普通という言い方がいいかどうかわかりませんが、たいていのガンです。
しかし、悪性黒色腫のガンというのは、非常に特徴的で、たとえば、肝臓でガンが見つかり、「これは、悪性黒色腫からの転移だ!」ということがわかってしまうようなのです。
「肝臓で見つかったガンは、悪性黒色腫の転移だ」ということで、身体を調べた結果、悪性黒色腫が見つかったという話はたくさんあるようです。
もっと驚くのは、悪性黒色腫からの転移であることは間違いないが、原発が見つからないというケース。
原発とは、原子力発電所ではありません。
はじめにできたガン組織を「原発」と呼びます。
このような場合は、亡くなってしまうまで、悪性黒色腫が見つからないというケースもあるようなのです。
もうひとつ、悪性黒色腫が特徴的なのは、死ぬ確率が高いということです。
ガンというのは、その重度を、4段階の病期に分けて言われます。
最も初期の段階だと、「第1期」とか「ステージ1」なんて言われます。
いわゆる末期、他の転移していて手の施しようがない場合など「第4期」とか「ステージ4」と呼ばれます。
余命など言われるのが、ステージ4です。
ステージ4になってしまうと、さすがに、生存率は低くなってしまいますが、ステージ3くらいなら今の医学では、すぐに死んでしまうようなことは少ないようです。
しかし、悪性黒色腫の場合、ステージ1やステージ2の人も、転移が見つかると、ものすごい早さで亡くなっています。
この「生存率が低い」というのも、このガンの特徴的だということがわかってきました。
実際に、入院中に、同じ悪性黒色腫で、しかも自分よりも低いステージの方が、何人も亡くなりました。
この前まで元気だった人が、あっという間に亡くなる現実を、何度も目の当たりにすると、さすがに怖くなってきます。
ようやく、自分のガンの実態がわかってきたところで、今度は、その治療方法を調べることにしました。
つづく・・・