こんにちわふたぬ~ん♪
↑気づけばもう週末
あっという間にこの長期休暇も
今日を含めて残り3日となってしまいました^^
また取り立てて何もしてない休暇だったなぁ、、、
餅を食いそれなりの正月気分を味わったものの
他に何も残らないというサッパリとしたものです^^
今日こそ母に能率手帳を送るのを忘れないようにするのと
そういえばゆうちょで振り込みもしなきゃだった、、、
ということで今日は郵便局に出かけないとです!!!
とりあえずそれでやるべきことは片付けることになるけど
おかしい、、、もっと放送大学の勉強もする予定だった、、、
帰宅したら今日は少し手をつけることにしなくてはというつもりです!
竹本健治「凶区の爪」
11月15日~11月19日
この時代の牧場智久はやっぱいい感じです!
囲碁の激戦の名勝負を終えて史上最年少の本因坊としての華々しさから始まる今回は
実はその後そのまま本因坊戦が行われた地元の名士の大邸宅に招かれて
知恵熱なのかどうかその後智久はずっとぶっ倒れたままなんだけど
意外にもここで初めて牧場の前に登場した武藤類子が中心となって
この名士の家で起きた不可解な事件に翻弄されるという
なかなかの面白い設定になっていました!!!
蔵の壁に謎の死体が塗り込められているという衝撃的な光景
そして次に長女の惨殺死体まで、、、
そうした事件の発端以前から智久はずっと意識不明の寝っぱなしという
この異例の展開をしっかり支えたのが類子の存在で
雑誌編集者として智久に帯同した従兄弟のお供として登場するという初々しさ
類子の初登場は「殺人ライブへようこそ」だったんだけど
その半年後くらいにこの「凶区の爪」が刊行されているわけで
竹本の中では当初から二人をぶつける予定だったのかもです^^
ゲーム三部作で知られた牧場智久シリーズはその後は智久&類子シリーズになるわけで
それは現在まで続いているというわけですが
惜しむらくはもっと著者には書いて欲しいというところでしょうか
少なくとも今回の「凶区の爪」では
これまでの牧場智久シリーズのアンチミステリ的なテイストというよりも
正統派の本格ミステリといった構成に
横溝的なけっこうどろどろした名家のしがらみも取り込んでいるわけで
だけどそんなに暗さを伴わない軽妙な印象で
著者の名作のひとつに確実に加えられると思う♪
おそらく智久だけだとそれまでのアンチミステリ的な世界観になりそうなところを
類子という存在が本格に引き止めているような
そしてなんだかポップに展開させる起爆剤となったように思えます!
有栖川有栖「月光ゲーム」
11月19日~11月24日
そして「凶区の爪」のちょうど3年前に刊行された有栖川のデビュー作を!
サブタイトルに”Yの悲劇’88”なんて付されているように
デビュー作からのこの読み応えはそのまま
この著者の本格志向へのこだわりを感じさせてくれます!
キャンプに来た山の中で
大学生グループ総勢17名が噴火により遭難し
そのキャンプ地に足止めを喰らうという
実は孤島密室のような舞台設定をしているわけで
そこに残された最初の犠牲者の遺体が
”Y”のダイイングメッセージを遺したという展開
つまり残りの大学生16人の中に確実に犯人がいるのです!!!
この17人はもともと3つの大学の4つのグループが
たまたま同じ場所でキャンプをすることになって
それぞれのキャラクターについては
グループ外のメンバーではあまり信用できないという間柄
だから自分はもちろん自分のグループには犯人はいない
というような前提の中で疑心暗鬼になっていくという
心理劇が積み重ねられても行くわけで
再噴火するかもしれないという下山の決意も含めて
環境的にも心理的にもどんどん追い詰められていく描写がすさまじい
このデビュー作の主人公も有栖川有栖なんだけど
こちらはファンに俗に学生アリスと称される
裏設定では火村&アリスシリーズの作者ということになっている^^
だからこのデビュー作の作者はもうひとりのアリス
火村&アリスシリーズに登場する作家アリスということになるわけだけど
この本格ぶりはホント惚れ惚れするくらいだった^^
何を隠そうしげるは火村&アリスシリーズ以外は読むつもりはなくて
それ以外はあまり集めてこなかったけれど
これはこの作家自体をすべてコレクション対象にしてもいいかなと思うくらい
今回は面白かったというところです^^
↑気づけばもう週末