海渡る蝶のために アサギマダラ

 

   海を渡る蝶アサギマダラは台湾や南西諸島(沖縄・奄美)と日本本土を行ったり来たりして、産卵羽化を繰り返し、数千キロに渡る旅を続けているらしい。

 

   旅をする蝶といえば、オオカバマダラもメキシコと北米を往復している。産卵地のメキシコの特定の森には数十数百万匹のオオカバマダラが終結した姿は圧巻だ。もちろんテレビ画像を見ただけのお話なのだが。

   しかし一匹(が正式とか)の蝶がヒラヒラと風を操り風に流され、南海を、あるいは大陸をひたすら旅をしている姿を思い起こせば、蝶のもがく声も鼻唄まで聞こえて来そうだ。

 

   そんなアサギマダラはフジバカマの花が大好き。そんなフジバカマの花壇を、私たち里山グループは用意している。今年は二日ほど、土を掘り起こし、雑草を取り除き、またフジバカマを戻し、花壇の再整備をした。

 

    二日目の3月16日は春のポカポカ陽気。モクレンの蕾がはち切れんばかり。土を掘り起こすには備中鍬が最適。四本爪のクワを振るってみると、実にさっくりと土に食い込む。少年に帰ったような愉快な気分になった。

 

   「ノリスが飛んでいる」と誰かさんが空を見上げた。青空を旋回している。早速カメラを構えた頃には林間の彼方へ姿を消していった。カメラには真っ青な空ばかり。残念な青空である。こちらも渡りをする鳥である。

 

   渡り鳥は脳内に磁気を備えているとも聞く。だから南北(緯度)の移動を正確にするそうだ。すると蝶の極少の頭の中にも埋め込まれているのだろうか。まさか? である。しかし大洋のど真ん中の闇夜でも迷わず北上する。私たち人類はまだまだ知らないことがいっぱいある。そして私たちの造ったフジバカマ遊園地に遊びに来てくれる。各地の皆さんがそんな中継遊園地を造っている。なんと嬉しいことではないだろうか!!!

 

 さてさて、「空を飛ぶ鳥のように自由に生きる~♪」なんて歌もあったなあ~ 

アサギマダラのように群青の洋上を独り旅してみたいなあ~

たとえ漆黒の海原に消えようとも、自由に生きた証かなあ~

植え替えた後は、お水だね

下に水場があります