人倫に反する研究が行われた過去のあやまちを二度と繰り返さないために、研究の倫理綱領が定められ、大切にされている経緯について大変よく理解できました。
しかし、そうした研究の成果を、現代の私たちが享受している側面もあると考えると、なんだか複雑な気持ちになります。
質的研究ならではの「インフォームド・コンセント」の課題があることについても、新たな気付きを得ることができました。
テキスト第3章第4項「倫理的問題と考慮すべきこと」に以下の記述があります。
「質的研究は試行的性質、探索的性質をもつため、研究開始当初の参加者が十分に説明を受けることができないという、インフォームド・コンセントについての問題がある」(p.56)
データ収集の過程で研究の進路が柔軟に変化する可能性がある質的研究だからこそ、
「インフォームド・コンセントは1度同意を得れば十分というものではなく、説明を受けたうえでの参加は研究プロセスの間継続して行われなければならない」(同)という指摘は、これまで考えもしなかった新鮮な視点でした。
M2の先輩の研究参加者が突如、同意を撤回したという話を最近伺いましたが、もしかしたらこの問題が関係しているのかもしれないと思いました。