芝㊨1800m(C)
札幌2歳s GⅢ
スタンド手前からのスタートで1コーナーまでの直線距離は185mしかない。先行争いはコーナーが終わるくらいまで続くが、前半3Fが35秒台に突入することは全体の1割程度。スローペースが基本となる。
小回りコース、しかもコーナー角度が緩いということもあり、逃げ馬と先行馬が有利。例年、開幕週に行われるクイーンSでとにかく逃げ馬が残ることがこのコースの特徴を顕著に表していると言える。
種牡馬ではディープインパクト、キングカメハメハの2強に加え、ハービンジャーが台頭。ただし、人気になるケースも多く、馬券的な旨味は薄い。むしろ狙い目となるのは人気薄のキングカメハメハ産駒で、勝率はディープインパクトの半数以下ながら、単勝回収率は3倍超の225%。複勝回収率も大幅プラスとなっている。
~POINT~
・基本的に逃げ、先行有利も、開催が進むと差しも台頭
・上がりの競馬は少なく、持続力が問われる
・人気薄のキングカメハメハ産駒に要注意
~特注種牡馬~
勝利数トップ=ディープインパクト(11-4-6-20/41)
勝率26.8%、連対率36.6%、複勝率51.2%、単回値74、複回値117
高連対率=ハービンジャー(6-3-2-17/28)
勝率21.4%、連対率32.1%、複勝率39.3%、単回値91、複回値72
好単勝回収値=キングカメハメハ(8-12-8-36/64)
勝率12.5%、連対率31.3%、複勝率43.8%、単回値225、複回値137
サラ系2歳上オープン平均
逃げ 0.25%
先行 70.0%
差し 20.0%
追込 0.75%
平均勝ち時計 1.50.7秒
(3F-3F)(36.9-36.1)
平均上がり 35.7秒
枠
中枠
脚
先行
種牡馬
ディープインパクト
キングカメハメハ
ハービンジャー
ネオユニヴァース
ハーツクライ
単勝回収率
キングカメハメハ
ネオユニヴァース
ハービンジャー
複勝回収率
ディープインパクト
キングカメハメハ
ハービンジャー
ネオユニヴァース
数々のGI ウイナーを
輩出してきた
注目の2歳重賞
距離が芝1800mに延長された1997年以降の札幌2歳S(2000年までは札幌3歳Sの名称で開催)で3着以内に入った馬のうち、後にJRAのGI で優勝を果たした馬は計9頭いる。2011年の2着馬ゴールドシップは、翌年に皐月賞・菊花賞・有馬記念を制すなど、現役引退までにGI を6勝した歴史的な名馬だ。また、2014年の3着馬レッツゴードンキは、同年の阪神ジュベナイルフィリーズで2着に好走し、翌春の桜花賞でGI 初制覇を成し遂げた。スターホースへの登竜門で好走を果たし、有力馬の一頭としてGI 戦線に駒を進めるのはどの馬だろうか。今回は函館・芝1800mで行われた2013年を含む過去10年のレース結果から、好走馬に共通するポイントを分析してみよう。
前走のレース内容に注目
過去10年の優勝馬10頭は、いずれも前走の着順が「1着」だった。前走の条件に関わらず、勝ち切れていなかった馬は評価を下げたい。
また、過去10年の優勝馬10頭中8頭は、前走の上がり3ハロンタイム(推定)順位が「1位」だった。該当馬は3着内率30.5%と好走率も優秀だ。前走のレース内容を比較する際は、着順だけでなく上がり3ハロンタイム(推定)の順位もチェックしておくべきだろう。
前走の単勝人気も重要
過去10年の3着以内馬30頭中25頭は、前走の単勝人気が「3番人気以内」だった。一方、「4番人気以下」だった馬は3着内率9.3%と苦戦している。たとえ前走の着順が良くても、その時点でのファンからの評価が高くなかった馬は過信禁物と見るべきかもしれない。
馬格のある馬は不振
過去10年の出走馬137頭中、前走の馬体重が「500kg以上」だった馬は計12頭いたものの、1頭も3着以内に入っていない。2014年は4頭が該当したうえ、そのうち3頭(スワーヴジョージ、フォワードカフェ、ミッキーユニバース)が単勝1~3番人気に支持されたが、結果はフォワードカフェの5着が最高だった。今後も大型馬は評価を下げた方がよさそうだ。
近年は前走も芝1600m以上
レースだった馬が優勢
札幌競馬の開催日程が変更され、現在の時期に移った2012年以降の3着以内馬12頭は、いずれも前走が「芝1600m以上」のレースだった。2011年以前は前走がその他の条件だった馬も好走していたが、近年の傾向を重視するならば、前走が芝1500m以下やダートのレースだった馬が優勝する可能性は低いと見るべきだろう。
これを考慮して考えていきましょ!