*過去に妄想したお話です。

*2さん、おめでとうございます<(_ _)>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま…」

 

 

夜中前に帰ってきた俺は、家の中へと静かに入った。

当然、家の中は真っ暗で。

先に帰っている雅紀は、もう寝ているだろ…と思っていたんだが。

 

 

ーパーン、パパーンー

 

 

リビングの扉を開けたらクラッカーの音がなり、部屋の照明が突然灯った。

 

 

「へっ!?」

 

 

口をパクパクさせながら驚いていると、どこからか雅紀が出てきて、「あひゃひゃひゃ!!」…と、豪快に笑っている。

 

 

「やった!作戦、成功!!」

 

 

何が起こったのかがわからず、一人で呆然としていると、「翔ちゃん、座って?」…と、雅紀に声をかけられた。

 

 

「あ…ああ。」

 

 

言われた通り、テーブル席に着く。

目の前のテーブルの上にはいろんな料理とシャンパン、それにケーキまで置いてあって。

 

 

「す…すげぇ! これ全部、雅紀が?」

「うん、そうだよ。」

 

 

クシャクシャの笑顔を見せてくれる、雅紀。

 

 

「ほら、蝋燭の火、消して?」

「ああ。」 

 

 

深く息を吸い込んでからフーっと息を吹きかけ、蝋燭を吹き消すと、雅紀が拍手をしてくれる。

 

 

「ハッピーバースデー!翔ちゃん、おめでとう!!」

「ありがとう、雅紀!」

 

 

お祝いとお礼の言葉を言い合い、雅紀はグラスにシャンパンを注いでくれた。

グラスをカチンと当て、乾杯をする。

 

 

「カンパーイ!!」

 

 

雅紀は料理とカットしたケーキを取り分けてくれて、それらを俺の前に置いてくれた。

 

 

「今日は、一体どうしたんだ?こんなにしてくれるなんて。」

 

 

不思議に思ったので、尋ねてみる。

 

 

「おれさ、凄く嬉しかったの。」

「ん?」

 

 

食事をしながら、雅紀を見た。

 

 

「雑誌の連載コーナーの企画だとしても、翔ちゃんが祝ってくれたことが。だからさ、おれも翔ちゃんの誕生日を祝ってあげたかったの。」

「そっか…。」

 

 

俺は頷いただけだけど、こんな形でお返ししてくれるなんて思ってなかったから、嬉しくてたまらなかった。

雅紀は、仕事がいっぱいで忙しいはず。

だから、余計に驚いてしまったんだよな。

 

 

その日、ベッドの上で、お互い燃え上がったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…END