タイミングが悪いンですけれど。

今日『アンチヒーロー』の最終回で、気持ちは全部それに向かっているのですけれど、『Believe』を投稿しようとしています。ここ何日かそればかり考えて、ちょっと疲れた・・・すみません、手放します。

 

 

 

 

 

  どうしてこうなった?『Believe』

 

この2~3日、心を占めているドラマがあります。木村拓哉さん主演の『Believe』です。どうしてこんな残念なドラマになってしまったのだろう?

『アンチヒーロー』や『アンメット』が どんどん素晴らしくなっていけばいくほど『Blieve』の残念さが浮き彫りになって・・・なんとも言えない気持ちになっています。やはり期待していましたからショボーン

何が間違ったのだろう? 何を修正すれば良かったのだろう?そればかり考えてしまいます。

 

 

井上由美子さん脚本なんですよ?! あの名作『きらきらひかる』の脚本家さんだし(原作あり:郷田マモラさん)、木村拓哉さんとは『GOOD LUCK』や『エンジン』、『BG~身辺警護人~』などの実績もあるし、こんな残念なドラマになるとは夢にも思いませんでした。

 

 

 

 

本来、井上由美子さんは、仕事をする大人のカッコよさを描く作家だと思います。『きらきらひかる』(1998年)は、「恋もすればお酒も飲むし、死体解剖もすればオシャレもするんです」をキャッチフレーズに、深津絵里さん、鈴木京香さん、小林聡美さん、女性監察医たちの姿を描いた作品でした。木村拓哉さんのドラマも全て職業が軸になっていましたし。

 

 


それが今回は 仕事する大人のカッコよさではなく、間違って刑務所に入り、脱走・逃亡からの、サスペンスになっています。

ひょっとしてテレビ朝日は、木村拓哉さんの新しい魅力を サスペンスで引き出そうとしたのでしょうか?

だったら、脚本は井上由美子さんでなくてよかったのに。スタイリッシュなドラマを得意とする井上さんでなく、たとえば黒岩勉さんとか、サスペンスが得意な作家さんで見せてくれたらよかったのに。

 

 

 

 

そもそも最初からおかしいンですよ。

龍神大橋の事故原因を、「設計ミス」で、主人公ひとりが責任を取るなんておかしいです。これだけの大事故なら、国だか東京都だか、事故原因調査団みたいなのが動いて、ワイヤーの強度不足なんか一発でわかってしまう。設計ミスで服役なんて、あり得ないです。

 

 

 

いま最終回直前、それでも、まだ事故の真相がわかりません。

つまり、物語がどこに向かっているのか、私たちは何を応援すれば良いのか、全然わからず戸惑ってばかりです。

 

 

主人公・狩山陸(木村拓哉)は、事故を仕組んだのが帝和建設社長(小日向文世)で、「やっとたどり着いた」と言ってますが、それはあまりに間抜けな推測・・・この主人公って優秀なのか間抜けなのか、よくわからない。

 

 

東京都知事(賀来千香子)の陰謀をにおわすシーンが、最近少し出てくるようになりましたけれど、「何度考えてもわかりません。帝和建設にも、亡くなった若松さんにも、東京都にも、あの𣘺を落とすメリットがないからです!」と主人公は叫びます。私もまったく同じです。何度考えてもわからない。誰にもメリットがない事故に思えます。

 

 

 

 

 

  対照的な『アンチヒーロー』

 

迷走する『Believe』と対照的なのが『アンチヒーロー』です。たしか7話、8話くらいで明墨(長谷川博己)の真の狙いが明らかになりましたし、志水さん(緒方直人)も最初から、早い段階で登場させています、謎の人物でしたけれど。

サスペンスはそうあってほしい。見ている私たちにも、少しづつ、真相が見えてくるように作ってほしい。

 

 

『アンチヒーロー』は揺るぎのない作り方をしています・・・最近、ドラマ終了を控えて、制作陣がその舞台裏を明かし・・・、なるほど、1話から最終回まで、矛盾はないか、繋がっているか、シナリオを何度も見直したと語っています。

 

 

だからなのか・・・意外な逆転が続きながら、騙された気がしない。ちゃんと、サスペンスの王道を行っているように感じます。むしろ、オーソドックスな作り方をしているような信頼感がありました。

 

 

 

 

ところが『Believe』は わからないことが多すぎます。

先週8話でも、妻(天海祐希)が警察に協力して主人公・狩山陸(木村拓哉)を自宅に呼びましたけれど、理解できるような、できないような・・・。

なぜなら、そのあとの会話があまりに他愛なかったから。つまらなかったから。

延々と続いた夫婦の会話シーンは どんな意味があったのでしょう?優秀なドラマウォッチャーさんなら、理解できたのでしょうか? 彼女が狙ったことは何だったのか?

 

たとえば、もう逃亡で苦しまないで。せめて自宅で1時間、身体と心を休めて・・・という願いだったのでしょうか? 

それとも主人公が逃亡している理由、つまり事故の真相を”公表”するため? 警察が仕掛けた盗聴を利用して。

わからないです、私には。

 

 

 

 

8話のラスト・・・磯田社長(小日向文世)が都知事との電話で、「狩山の人選ミスを認めて・・・」と言うと、知事が「・・最高の人材でした」と答えるシーンがありました。わたしは意味がわからなかったのですが、「帝和建設を潰すために、最高の人材だった・・・という意味」と説明されるかたもいて、皆さんすごいな~。

 

 

だから、今回『Believe』を残念だと、わたしは言っていますけれど、ひょっとしたら違う感想を持たれているかたもいるかも。いろいろな意見が交流する、世の中でありますように。なぁんて、タイミングの悪さを誤魔化してみました爆  笑