いろいろ反省しました

 

先日『さよならマエストロ』の感想を書いたあと、反省の風がぶああぁっと吹いてきました。

ひとつは、調子にのってこれまでモヤモヤしていたことを率直に書き過ぎたこと。あとで思い出すと、このドラマは 温かくて穏やかな空気が流れていて、それを愛したかたも多かったのでしょう。なのにペラペラと…、恥ずかしいです。すみませんでした。

 

 

もうひとつは、感想の中で”大人””大人”と言っていますが、では、”大人”ってどんな人?という説明がなかった…なぜ、マエストロ(西島秀俊)は”大人”でなくて、志帆さん(石田ゆり子)は”大人”なのか? もちろん自分の中ではそれなりの定義、イメージはあるのですが、ちゃんと伝えていない。きのうの感想は ひとりよがり過ぎるンじゃないの?…

 

 

皆さんが考える”大人”はどんな人でしょう?きっといろんな答が有るのでしょうね。

 

 

わたしは…たとえば、一番たくさん”大人”が登場したドラマは、(古くてすみませんけど)『北の国から』じゃないかと思います…黒板五郎(田中邦衛)さんから、中畑のおじさん(地位武夫)、草太兄ちゃん(岩城滉一)、草太の父(大滝秀治)、黒板令子/純や蛍の母親(石田あゆみ)、宮前雪子(竹下景子)…もう登場人物全員が怖くて、そして頼りになる ”大人”で、そこに純(吉岡秀隆)や蛍(中島朋子)、大里れい(横山めぐみ)たち ”子ども”が絡んで…というドラマ…”大人”と”子ども”の役割がこれほどはっきり描かれたドラマはほかにないと思います。

 

 

 

 

 

  わたしが考える「ドラマの中の 大人」

 

そんなこんなを思いながら、このドラマの中で、わたしが思った”大人”は…

覚悟のできる人。覚悟を持っている人です。

 

 

たとえば『さよなら~』の中で、志帆さん(石田ゆり子)さんと、海くん(大西利空)は、それぞれにパターンは違うけれど「覚悟」を持っていました。下世話に言えば「腹を決める」ということですが、

 

 

志帆さんはアーティストの道を行くことを決めました。

これまでさんざん家族のために生きてきて(あるいは自分を犠牲にしてきて)、でも娘は20歳を迎え、『もういいか…。響と俊平さんが修復したら、家族が再生したら、わたしは私の道を行こう。原点にもどろう』…そんなふうに覚悟を決めたのではないかと、想像しています。もちろん、俊平さんとは離婚するけれど、訣別するわけではなく、これまで以上にいい関係で、子どもたちは変わらず側にいて、カタチは何も変わらないけれど、心は、それこそ最後に描き上げた富士山(高み…という意味)へ向かうのだろう。もう揺らぐことはないはず…。石田ゆり子さんがとても素敵に、自由な感じに演じてくれたので、そんな想像の翼が広がりました。

 

 

 

海くん(大西利空)は、多くの視聴者が「彼が一番”大人”だった」と言っているので、説明する必要もないのですが、腹を決めていましたよね。覚悟をもっていましたよね。家族のことを一番よく理解して、自分には嫌なことも、面倒なことも、逃げないでやってきました。怒鳴らず、怒らず(…SNSの身元を マエストロの不注意で公開してしまったときはさすがに…でしたけれど)、いつも静かにサポートしてきました。こんなに思慮分別があって、周囲にやさしくて…”大人”と言わずして何といいましょう?

 

 

 

 

  マエストロは大人になっていく

 

長くなったので、マエストロ(夏目俊平/西島秀俊)のことは手短に済ませますけれど、とにかく覚悟ができない人…と、わたしは思いました。いつもオタオタおろおろしてました。

最終回、「そういえば大学はどうしたの? 休職が長くない?」と聞かれて、はっと思い出し大慌て…というのも、ありえない。こういうベタなところが、ベタすぎるところが、もやもやしました。そういうキャラクタ設定に、脚本がしたんだと思うんですけれど、最終回に、晴見フィルをちゃんとクビになって、ドイツへ帰ることになったマエストロ(その前に離婚もちゃんとしたし)、これから、いろんなことに覚悟をもって向き合う”大人”になっていくのだろうと思います。

 

 

そういうことで反省会を終わります。いつも説明不足ですみません照れ