『日曜劇場 とんび』ならどうでしょう?

 

あの『VIVANT』が海外市場で不発という記事を読んで、驚き2割、納得8割です。

 

残念~と思ういっぽうで、だったら年末に一挙放送された『日曜劇場 とんび』を売り込んだらどうだろう?…なんて思ったりします。

 

とつぜん、なぜ『とんび』?

年末に一挙見して感心したからです。物語が濃くて、深くて、面白くて、「これぞ連ドラの見本!」みたいな気がするからです。

 

 

連ドラは、濃く、深く、じっくり描いたものが良い。

できるだけ矛盾がないものがいい。

 

たとえば先週の『厨房のありす』で、お父さん(大森南朋)が激怒するシーンがありました。隠していた母さんのことを、ありす(門脇麦)が調べようとしたからです。でも、最後のほうでお父さんは「もっと早く話すべきだった」と言います。えっ?さっき、何を質問しても「だまりなさい! 部屋にはいりなさい!」と怒っていたのに?!…違和感を覚えました。

もちろん、ありす(門脇麦)が騒動を起こしてしまって、だから、お父さんは後悔したのだと思いますけれど、話のつなぎかたが下手なのかどうか(言い方…)違和感をおぼえました。ちょっとしたことなんですけれど。

 

 

 

『日曜劇場 とんび』には違和感がまったくありませんでした。あれだけ長い話だったのに(全10話)、どのシーンもきちんと成立していて、誤魔化しがなく、いろんな所に話がつながっていて、父と子の深い愛情が掘れば掘るほど濃く沸いてきて…もう全10話ツッコミどころがない、完璧なドラマになっていました。

 

 

 

 

  「ダン!どん、ダン!どん…おとしゃんだって分かるよぉ!」  

 

もちろん泣けるドラマだから、良いドラマだったというわけではありません。

そもそも重松清さんがわたしは苦手です。うますぎるから! 読みはじめのころ、今から20年くらい前でしょうか、読む本読む本100%泣かされて…もう勘弁してよ~!、以来、重松さんの本は避けて通るようになっていますえーん

 

 

なのに、ドラマはいつも突然にやってきます。

 

 

まず2012年にNHKで前後編

ヤス:堤真一、アキラ:池松壮亮、今井悠貴、田中奏生、 美佐子:西田尚美、たえ子:小泉今日子、照雲:古田新太

 

 

そして2013年の日曜劇場(今回の一挙放送したやつ)全10話。

ヤス:内野聖陽、アキラ:佐藤健、五十嵐陽向  荒川槙、福崎那由、美佐子:常盤貴子、照雲:野村宏伸、坂本由美(旭と結婚):吹石一恵

 

 

2022年に映画化

ヤス:阿部寛、アキラ:北村匠海、小川和真、森優斗、白鳥晴都、美佐子:麻生久美子、照雲:安田顕

 

 

 

 

ここでは年末放送したTBSドラマのことを書きますけれど、

 

感動のシーンはいくつもあって、いや、それが8割で、残り2割が そこに向かうまでの心情や人情を きめ細かく描いたドラマといっても過言ではありません(いや、過言でしょう)

脚本:森下佳子さん、演出:平川雄一朗さん/山室大輔さん/中前勇児さん

 

 

 

幸せ絶頂のヤス(内田聖陽)

美人で優しい奥さん・美佐子さん(常盤貴子)がもうすぐ出産ということで、「こんにちは赤ちゃん♪」を口ずさむヤス(内野聖陽)。幸せオーラ全開です。

またまた余計なことを言いますが、内野聖陽さんも苦手です。しか~し!このドラマでは、親ばか1000%の「ヤス」を見事に演じ切って、サイコーでした。

 

 

「ガキが生まれるまで酒も博打も禁止」というヤスを、仕事が終わると、職場の仲間たちが「今夜一杯どう?」、「ヤっさん、いい子が入りましたよ」、「ヤッさん、ハイセイコーですよ!」と、次々誘惑してきます。『不適切にもほどがある』THE昭和の職場です。みんなが人に興味をもって、からかって、怒って、笑って、濃い関係を結んでいる時代でした。

 

 

そして子どもの名前

「男なら、小林旭のアキラ、女なら吉永小百合だよ!」とボソボソ…たぶん周囲に「古い!」「センスがない!」とさんざん言われたのでしょう、おそるおそる言うと、美佐子さん(常盤貴子)「…いいじゃないですか!!」と目を輝かせます。かくして生まれてきた男の子は「旭(あきら)」と名付けられました。

 

 

そして旭が3才になったとき、美佐子さんが亡くなります。振り回したタオルが積み荷に引っ掛かり、荷崩れ…アキラを助けようとかばって…という痛ましい事故。そこから父子の切ない”ふたり暮らし”が始まります。

 

 

いろんなシーンで泣くのを我慢してきた人も、あのシーンは我慢できなかったはず!

 

アキラが寝たあと深夜 タバコを買いに出たヤス(内野聖陽)…アパートに戻り階段を上がっていると、アキラ(五十嵐陽向/いがらしひなたくん)が部屋から転がり出てきます。「おとしゃん どこ行ってたんだよぉ!(泣)」

「アキラ、おとしゃんも悪かったけどよ、鍵かけてあっただろ。変なやつが来るかもしれねえんだから、勝手に開けちゃだめだろ」 「わかるよ!!(泣)ダン!どん、ダン!どん、ダ~ン!…おとしゃんだよぉ(泣)」

 

 

「だってわかりますから、ヤスさんだって。大っきい!、小さい、大きい!、小さい…なんですよ、ヤスさんの足音」…美佐子さんの回想

 

 

 

 

中途半端ですみません

 

 

中途半端ですが、今日はここまでにさせてください。すみません。

最後まで完成させようとすると、また更新できなくなるので。