まさかの『アストリッドとラファエル』

 

こういうドラマとは知りませんでした。番宣とかホームページでは「料理は化学です」というキーワードが強調されていましたけれど、この前の『フェルマーの料理』(高橋文哉)みたいなものかと思っていたら…大違い。まさかの『アストリッドとラファエル』(NHK)でした!

 

 

たしかに「自閉スペクトラム症」とはホームページにも書いてありましたけれど、天才的な記憶力をもつ一方で、大きな音がダメ、接触もだめ、想定外のことが有るとパニックに陥るという「自閉スペクトラム症」の個性を、門脇麦ちゃんがすごく上手に(チャーミングに)演じたから、NHKの「アストリッド」を連想できたんだと思います。

 

 

たとえば永瀬廉が初めて料理を食べて涙を流すくらい感動し「うまいっす」と言うと、「ありす」が そそくさと横に立って「うまいですか?」と聞き、慌てて目をそらし、嬉しそうに身体を揺らしている…というシーンなんか実にチャーミングでした。料理を「うまい」と言われると、完食されると、嬉しくてたまらないんですよね?

 

 

 

前田敦子さんも負けてません

永瀬廉が夢中でご飯を食べ、涙を流すのを見て、「は?!…いや、そんな、ムショ帰りじゃないんだからさぁ…」と呆れるところは笑ってしまいました。何度見ても笑える。いや、見るたびに可笑しさが増します。ツッコミの上手さよ! この強気、この強引さ、この優しさ、この大胆さ、まさに「(アストリッドの相棒)ラファエル」です!! すごく良いコンビネーションができています。そこに謎の青年・永瀬廉がからみ、3人のなんというか ちょっとズレたような掛け合いが可笑しくて。楽しい。

 

 

 

  みんなチャーミング

 

どうやら前田敦子さんの夫は大東俊介らしい。この人最近めちゃ売れてる。ちょっと枯れた演技も見せるようになって幅が出てきたから?今回も楽しみです。

 

 

そして何より父親ですよね。大森南朋。

ゲイという設定のようなので(…最初から堂々と「ゲイです」というのも珍しいと思うのだけど。それだけ時代がアップデートした、ということ?)、だったら、父親ってどういうこと?生物学的にはナイですよね?

もちろん養女にしたり、方法はいろいろ有るのだろうけれど、では、ありすの実の母親(木村多江?)との関係は?…そのバックに、げっ、北大路欣也がいる~…。大物俳優が、相関図にさりげなく置かれているとギョッとします。

 

 

 

大学の(父親が教授をしている)学生さん、あの長髪の子(橘優輝)は、『下剋上球児』で盗塁しまくってた子ですよね? 今度はゲイ? いろいろ挑戦させてもらえるね~。

 

 

 

まだ始まったばかりで何とも言えないのですが、難しい役どころを全員がチャーミングに演じているし、料理も美味しそうに見せてくれるし、ミステリーもあるみたいだし、なかなか期待できるのじゃないか、と思ってます。それにしても麦ちゃん、セリフ大変そうですね~。