ACT180.続き妄想 闇を照らすAmulet 8 | a guardian angel

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スキビ好きな私が無謀にも始めてしまった…

二次創作・ネタバレ・つぶやきを含む妄想ブログです。

当然のことながら、作者さま・出版社さま等とは一切無関係です。

本誌続き妄想です。ネタバレNGな方は華麗にスルーしてくださいませ~。にへ




 闇を照らすAmulet 8 hanemono.


それまでの話 1話  2話  3話  4話  5話  6話  7話

(SIDE 蓮)

抑えられない…嫉妬        
まるで暴走する自己闇(自分)みたいに…黒い感情に染まっていく心。
むき出しの独占欲は…あの子の言葉に昇華されて消えていった…。

「怖い顔        … 
だけど、どんな姿をしていても…変わらないわ
アタシの一番は…兄さんだけよ?」

どんな俺でも          ? 

そんな彼女の言葉に期待してしまう…あの子はただ、セツを演じてるだけなのに。

腕の中で、可愛く微笑む少女は…魔物よりもたちが悪いのかもしれない。
理性を総動員して、カインを演じる俺にどこまでも甘い罠を仕掛けてくる。

自制心を保つことで精一杯になってしまった俺は、
それ以上のことを訊く事ができなかった。

そして…いつもと同じようでいて同じじゃない…彼女との時間がやってくる。

手を伸ばせば届く距離…役に徹底する事で考えないようにしてきたのに…
今の俺にはそれすらも危うい。

いつもより早くベッドにもぐりこんで…
考えないようにしようとすればするほど、彼女を意識してしまう。
シャワールームから聞こえてくる水音さえ、あらぬ姿を連想させる…。

( ~~っっ! あぁっもぉ~~っっ…どうしてくれるんだっっ…///)

彼女のセツが俺に与えた後遺症は思いのほか大きかった。
だから、今更ながらにこんな設定を考えた社長を恨んでみたりした。

そんな時だった…
あの子の鞄から、ヴーヴーという音が聞こえてきたのは        

( 携帯のバイブ音…こんな時間に…?)

何度となく切れては掛かってきたその電話の主が気になった…。
バスルームから出てきた彼女に電話のことを告げると、彼女は携帯を取り出した。
すると、ちょうどタイミングよく携帯が動き出した。

「…はいっ…もしもし?…もしもし?どちら様ですか??」

電波状況が悪いのか、会話が成立してない様子の彼女を…
シーツの隙間からそっとみつめる。
すると、首を傾げて…もう一度耳に当て直した彼女が…突然、目を見開いて呟いた。

「ショ…ッ」

( ショ…?)

次の瞬間、俺の様子を窺うように視線を送ってきた彼女に、俺は電話の相手が誰だかわかった気がした。

( ショ…は尚…不破尚のことか…?!)

俺は起き上がると…彼女のそばへと静かに近づいていった。
彼女はそんな俺をみつめながら…その顔色を変えていく…。

取り上げた携帯からは…彼女に話しかけるアイツの声が聞こえてきた。

「今日、お前に云われて…すげーショックだった…。」

…今日?やっぱり不破と会ってたのか…そう思うと苛立ちがこみ上げてきた。
不破はそのまま…会話を続ける…。
「なぁっっ…お前はもぅ、俺を追いかけてはこないのか?
復讐は…俺に復讐するために…芸能界に入ったんじゃなかったのか?
俺を落とすチャンスを…今、お前にやるから…だからっっ…
俺を…一人にするなよ…お前が好きなんだ       

不破の告白は…彼女の耳には届いてない…入れさせたりしない。

「…云いたい事はそれだけか?」

「なっ?!お前っ…敦賀蓮っっ」

「悪いが、彼女は渡せない…誰にも…な」

そういうと、俺は携帯の電源を落とした。彼女は…渡された携帯を手に動揺を隠せずにいた。

俺は…大きく息を吐くと…彼女の前に立った。
想定外の事態だが…俺も、もう…後には引けなくなってしまったから     

そして、俺と彼女の…長い夜が幕を開けたんだ。


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