ACT.173 続き妄想  ~ 黒の魔物にくちづけを ~ 5 | a guardian angel

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スキビ好きな私が無謀にも始めてしまった…

二次創作・ネタバレ・つぶやきを含む妄想ブログです。

当然のことながら、作者さま・出版社さま等とは一切無関係です。

総合もくじ ☆ a guardian angel   


本誌続き妄想です。ネタバレNGな方は華麗にスルーしてくださいませ~。にへ





~ 黒の魔物にくちづけを ~ 5



(それまでの話) 1話  2話  3話 4話


ソイツは 闇から飛んで来る 矢の様に

風に乗って 音も無く 獲物に迫り つき刺さる

心臓を持たない 黒の魔物      B・J      。


ACT.5  崩れていくもの…


(SIDE 尚)


キョーコを待ってると…女が3人こっちへとやってきた。


キョーコが今撮影してるのは…春からスタートする新ドラマ…

気分次第の見えない悪意    これが高校生のリアル 『 BOX"R” 』 

今どきの女子高生の日常を描いた話らしい。

車の中で祥子さんから聞いたキョーコの役は…

カリスマ女子高生…ナツ…主人公をいじめるグループのリーダーらしい。


キョーコがカリスマ女子高生?!って聞いて…以前の俺ならありえねーって

笑い飛ばしてただろうけど…笑えねー…。

今のあいつは…俺が知ってた頃のキョーコとは違うんだって…思い知らされたから。


特番でアイツの横に並んでたキョーコは…確かに綺麗だった。

そうだ…キョーコはメイクをすると化けるんだっ…

アイツがきれいになったのは…プロのメイクのおかげ     

…キョーコとアイツの間に何かがあったわけじゃない。

何度もそう思い込もうとしたが…どんどんエスカレートしていく自分の妄想に耐えきれなくなった。


だから、キョーコの中の自分の存在が…

揺らいだりしていないってことを確認しに来たんだ。

なのに…目の前の女たちは口々に『キョーコが恋をしてる』という。

しかも…今も他の男に告られてる…だと?!


あいつは…キョーコはそういうのには慣れてねーんだ…。

相手の男が豹変する場合だってある…現にVIE GHOULのときだって     

ソレを思い出した瞬間…走り出していた。

暗くなった廊下…立ち話をする1組の男女の姿をみつけた。

さっきの少女達と同じ制服…後ろ姿だがそれがキョーコだと確信した。


「…ごめんなさい…実は私…」

間違いない、キョーコの声だ…声の主のもとへ少しずつ近づいていく。

今まさに断ろうとしてる…ソレを静かに静観することにした。

キョーコからの言葉に男が焦って…問いただす。

「……いない……ように見えます…?」


その艶めいた返しに足が止まった。

キョーコの色香に当てられた男は赤い顔のままに慌ててその場を後にした…。


つきあって…る男が…いる?!

そんな…キョーコの言葉に敦賀蓮の顔が浮かぶ…。

次の瞬間…どうしようもない怒りが沸々と込み上げてきたのを感じた。


そして、そんな俺の心境とは裏腹に…愉しそうな笑みを浮かべたキョーコと目があった。


      誰だ…?この女…。…本当にこれがキョーコ…なのか?


斜に構えた彼女からは色香が漂っていて、思わず、見惚れてしまった…。

そんな俺にキョーコが…妖しく微笑み見ながら近づいてくる。


「 アラァ…いい趣味ね?…クスッ…」

そう言って俺を覗き込むキョーコに…思わず顔が赤くなった。

ソレを見られたくなくて…顔を背けるとキョーコが不思議そうに言葉を続けた。

「…それにしても、カリスマミュージシャンの不破サンが…こんなところに何の用かしら?」

そう云われて…俺は…言葉に詰まった。

…っ…何なんだよ!

いつもと違う様子のキョーコに…出鼻をくじかれて…

調子が狂った俺は言葉に詰まってしまった。

「用がないなら…私帰るわね?…待たせてる人がいるの。

ホント、余計な時間掛っちゃったから…あの人…怒ってないといいけど…。」

そういって時計を眺めたキョーコは…俺のことなんか眼中にないと言った感じで…


感じない…いつものように…俺に向けられる強い感情を…執着を感じない。

それがショックで…キョーコの言葉も耳に入ってこなかった。


ギリギリと胸が悲鳴を上げる…。

なんだ     この感じ?

俺のことなんか…気にも留めない…この突き放されたような感じに…

急に…目の前が真っ暗になった。

俺の中の何かが…音を立てて崩れ去っていくような…喪失感。


俺はここに何をしに来た…?

キョーコの中の…自分の存在を確認する為だっただろう?


あの日以来…なんだぞ?

キョーコのファーストキスを奪った俺のことを恨んで…憎んで…

俺のことで頭がいっぱいになってたはずだろう…?

…俺に囚われるように…わざとそう仕向けたんだ!

…なのになんで…なんでそんなあっさりしてるんだよ!!


いつもだったら…あの禍々しい空気を纏って…俺に怒りをぶつけてきてるはずだろう?


なのに涼しい顔で…俺の脇を通り過ぎようとする…

凛とした綺麗な横顔…その瞳は俺を映さない…映そうとしない…。


俺は咄嗟にキョーコの腕を掴んでいた。そんな俺に…視線だけ合わせて…


「何…?」

めんどくさそうにそう言った。その声に…思わずカッとなった。

「用がなきゃ…来ちゃいけねーのかよ…」

なんでだよ…どうして俺がこんな思いをしなきゃなんねーんだ。

お前は俺を追いかけてるんじゃなかったのかよ…

どうして…俺が…振られたみたいな気分になんなきゃいけねーんだ。


違う…コレは…キョーコじゃない…。


そうだ!あの時みたいにきっとコイツには役が憑いてるんだ…

だから、その仮面を剥がせば…いつものキョーコに戻るはず…。


キョーコの中の…俺の存在がそう簡単に変わるわけねー。


そう考え直して…気持ちを切り替えた。


キョーコに戻してやる…

俺が迫れば…きっとキョーコは素に戻る。

そう考えた俺は…キョーコを廊下の壁に追いこんで…両腕で逃げ道を塞いだ。


俺を見上げる大きな瞳…艶やかな唇に胸がドキンとした。

そっと首を傾げて唇を近づけると…


「……アンタもなの?」

驚きもせずに…気だるそうにため息をついてキョーコがそう言った。

「?!」

ソレは…俺をさっきの奴と同列に扱うキョーコの言葉だった。

キョーコの中で…

俺の存在がそんなちっぽけなものとして扱われたのがショックで…動けなかった。

「あっ…」

小さな声でキョーコが云った次の瞬間、俺は後ろ手に捻り上げられていた。

「っ…!」

その痛みに顔を歪ませ、見上げたが…影になって相手の顔は見えない…。


俺を抑えつけたその男からは感じたのは…尋常じゃない殺気だった     



→ 6話へ続く


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黒き英雄…いや、魔物?!カイン登場~~で…待て次回。むふっ。

次回はSIDEキョコちゃんの予定です~。

『ヒール兄妹+αなっちゃん…本格始動』な続き妄想に…ぽちっとヨロシク…w    


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