3月 | penaltyのブログ

3月



あの忌まわしい能登半島地震で始まったこの2024年も、既に3月に入りました。時間が経つのだけは早いものです。
そして、そんな中飛び込んで来たのが、漫画家の鳥山明さんが急性硬膜下血腫で亡くなったという衝撃の一報。
世界的漫画家の急逝の報は、瞬く間に広がり、今、各国、各分野の人達から様々な哀悼の声明が出されています。
僕自身も、多くの人がそうであるように、鳥山明先生の作品のドンピシャ世代でした。僕の場合、小学1年生から二十代まで、常に鳥山明先生の作品が成長と共にありました。その作品により成長したと言っても過言ではありません。
やはり、鳥山明先生と言えば、緻密で洗練されたあのデフォルメされたデザイン。あのデザインの登場は衝撃的で、初作品のDr.スランプは一瞬で老若男女に受け入れられ社会現象になり、その後も「漫画·アニメ人気」を飛躍的に高めたのは言うまでもない事だと思います。そして鳥山明先生デザインによるドラゴンクエストのパッケージの絵は、多くの人をRPGの世界に招き入れ「ドラクエ人気」を生み出しました。
そしてもう一つ、鳥山明先生と言えば、ストーリー、台詞の作り手としても超一流だったという事。ドラゴンボールで見られる、あらゆる事象を上手く組み合わせたテンポの良い分かりやすいストーリーと、簡潔で要点を突いた台詞は、本当に我々読者を虜にしました。ドラゴンボール人気が全盛の頃は、月曜(発売曜日)の夕方にはジャンプが売り切れてて、残ってるものはないか何軒もコンビニを回った記憶もあります。アニメの平均視聴率も20%以上だったとの事。
そして最後に、鳥山明先生と言えば、実直で素直で正義感の強い人柄と、職人としての強いプライドを思い浮かべます。勿論お会いした事はないのですが、作品からはそのお人柄が伝わって来たような気がしました。メディアへの露出を抑えていたのも職人気質の表れなのだと。
そんな鳥山明先生が、世の中の出来事について個人的にどういうお考えを持っていたのか、今思えば物凄く知りたいところではありました。新型コロナやウクライナ侵攻についてや、最近では、能登半島地震や漫画家の方が亡くなった件についてなど。あの孫悟空というキャラクターを生み出した鳥山明先生が、現実の事象に対しどう意見されるのか、非常に興味ある事ではありました。いや、もしかしたらこの先、そういう事をSNSで発信する機会があったのかも知れない。それだけにこの急逝の一報はただ残念でなりません。
著名な方が、元気だったにも関わらず急性硬膜下血腫や急性心筋梗塞などで急に亡くなるというのは、本当にどう受け止めて良いのか分からないという感じです。悲しみよりも嘘でしょ?という思いが先行してしまいます。訃報から一晩経ち、今、こうして、ようやく状況を受け入れ始めているという感じです。
やはり、思い返せば、鳥山明先生には感謝の言葉しかありません。自分の成長期、人格形成の時期に、常にその作品が傍らにあり、自分を支えてくれました。「本当にありがとうございました」。その一言に尽きます。
心より御冥福をお祈りいたします。