2023-12-23 | penaltyのブログ

2023-12-23



2万人を越えたとされるガザ地区の死者数。
これはガザ地区の人口の1%にあたり、おそらくその7割以上が民間人。しかも確認されているだけの数字であり、他にどれだけの民間人が犠牲になっているかは未知数という状況です。忘れてはならないのは、犠牲となった民間人の人達も、ただ何もせずじっとしていたわけではないという事。身の安全を守る為に避難行動をとっていたのに、軍の掃討作戦からは逃れられなかったという事を意味します。
しかも記事によれば、人口の93%が危機的な食糧不足に直面しており、内42%が急性栄養失調に苦しむ状況で、17%が飢餓の状況にあるとWFP(世界食糧計画)が指摘しているとの事。
日本でも第二次世界大戦で、人口の1%にあたる民間人が犠牲になり、国民の殆どが危機的な食糧不足に陥りました。非常に深刻な人道危機が発生していたわけですが、当時はまだ、人道危機、人道支援という概念はありませんでした。ただ、今、この時代で同じ事を繰り返すのか?
既に国連安全保障理事会では2回目の人道支援の為の決議案が採択されていますが、イスラエル側、ハマス側の意見の対立も浮き彫りになり、まだ人道危機解消までの道のりは遠いような気がしてなりません。
ハマスは人質解放の前提として完全な戦闘停止を求めています。過激な手段で宣戦布告をしたのはハマスであり、イスラエルの怒りはもっともだと思います。ただ、そのハマスが完全な戦闘停止を求めているという事は、事実上の白旗なのかも知れない。そこに僅かでも妥協と許しを与える余地はないのか?
戦争で一番恐ろしいのは理性を失う事だと思います。理性がなくなった時、戦争やテロ攻撃が起こり、激しい報復合戦が起こり、多くの犠牲が生まれてしまう。しかし、両者が理性を取り戻す事で戦争は終わらせられる。言ってしまえば戦争とはそれだけの事なのかも知れません。
そして今がそのタイミングではないでしょうか?