日本人野手への逆風が吹き荒れる中、今季からホワイトソックスに移籍した福留が、バットで存在感を示した。レンジャーズ戦の第2打席で右中間を鋭く破る二塁打を放ち、オープン戦初安打を放った背番号1。「調子そのものは悪くない」。試合後の表情からは充実感が漂った。

 昨季はシーズン途中でカブスからインディアンスにトレードで移籍。オフにフリーエージェント(FA)になり、キャンプ直前の2月14日にホワイトソックスへの契約が決まった。年俸は100万ドル(約7800万円)と激減したが、チームからは高い出塁率が評価されており、出場機会のチャンスは十分にある。

 ホワイトソックスは今季公式戦の開幕カードでレンジャーズと対戦。ダルビッシュとの日本人対決が実現する可能性もある。「彼らしいペースでやるはず」とエールを送りながらも、「(自分には)まだシーズンに時間があるので」と余裕を漂わせた福留。メジャーリーガーの“先輩”としての意地を見せる。(浅野英介)