今日見つけた美は、大正時代に建てられた旧銀行建築のレストラン。
セセッション様式のこの建物は、レンガによる重厚な造りが印象的です。
長い年月を経た今も、当時の面影をできるだけ残すように大切に使われています。
店内に置かれているインテリアの中には、かつてこの銀行で使われていたものもあります。
また、その時代のものを現在の店主が探して集めたものもあり、建物と調度品が自然につながっていました。
新しく整えられた美しさとは違う、長い時間を重ねてきたものだけが持つ美しさ。
その空間に身を置いているだけで、建物が過ごしてきた時間まで想像したくなります。
そんな場所でいただいた料理は、目で見ても美しく、そしてとても美味しいものでした。
美しい空間で、美しいものを眺めながら、美味しいものをいただく。
それだけで、心が満たされていくのを感じます。
食事を終えると、店主の方が建物を案内してくださいました。
細かなことを質問しても丁寧に答えてくださり、個室や二階まで見せていただき、写真も撮らせていただきました。
建物について知れば知るほど、先ほどまで眺めていた空間がまた違って見えてきます。
近代建築が好きな私にとっては、食事だけでも十分嬉しい時間だったのに、建物そのものをじっくり味わう時間まで加わって、すっかり心が満たされました。
美しい建物。
美しい調度品。
美しい料理。
そして、その場所について知る時間。
好きなものを一つずつ味わっていくうちに、気づけば、とても贅沢な一日になっていました。
今日見つけた美は、古い銀行建築そのものだけではなく、美しい空間で美しいものを味わい、その場所の物語まで知ることができた、満ち足りた時間でした。