こんばんは。今回の3連休はどこも運動会やら観光渋滞やらでマ~ヒ~な3日間…スタッフのディー君にお店番を任せて作業ばかりしていました。
連日のニュースで報道されている通り、東京の台所『築地市場』が83年の歴史に幕を閉じてしまい個人的には残念でなりません。
木曜日から豊洲市場に移転する訳ですが、昭和の世界遺産的この築地市場独特の風情が無くなるのは本当に寂しい…そんな訳で閉場直前でこの目に焼き付けるべく最後の築地見学に出掛けて来ました。
まずは正門から。築地場内って至る所に標語・警告が掲げてあるんですが…いつもそのギャップが実に面白くニヤけてしまいます。まず正門は正統派で『人も車も信号を守り正しい横断を!』
早朝の戦争のような慌ただしいシーンを見れば全く無意味な標語でニヤケます。
今回も数百枚の写真を撮ったのでどれを載せようか?おもしろ標語&画像も結構あるのでそれは別な機会にアップしたいと思います。
正門・左の守衛所にある『拾得物掲示板』にとんでもない忘れ物が書いてあるので毎回見るのが楽しみでしたが…もうこれも見納めか。
早朝の活気ある風情は最高なのですが…何気に昼時の終わり支度の風景も哀愁を誘い男の背中を感じます。
今回は普段あまり見ない場所・特に生鮮食料などの仲卸とはあまり関係のない事務方のゾーンまで潜入して最後の姿を焼き付けて来ました。
この大きな曲線を描く構造が実に美しい。しかも幾重となく重なる姿は芸術の域。
広角レンズじゃないので全然伝わらないんですが…真下に忙しく往来する人々とターレ。Wに重なる水産物市場の大屋根。それに沿うようにして遠く先まで終わりが見えないカーブが続く事務方棟。そして澄み渡った空と遥か別世界の新しい高層ビル群。
築地場内はどの角度から見ても実に美しいんですが…私はここから見る姿が一番好きなんです。
ここが好きな人…他にもいませんか?
こちらは反対側の勝鬨橋側からさっきのポイントを見た所。新橋・汐留の高層ビル群との対比が実に美しい。
遥か先にある私の撮影ポイント(郵便局側)は遠すぎて見えない…このどこまでも続く大カーブの迫力に背筋がゾクゾクしちゃいます。
だってここは建築博物館じゃ無く魚市場ですから。
建物の中はこんな感じ。どこまでも続くカーブに沿って、どこまでもこのシーンが延々と伸びています。
昔の役所や病院を思わせる何とも言えない雰囲気に呑み込まれます。
水産関係の事務方はここに集中しているようで、銀行・郵便局・他いろんな施設が全て揃っていました。
また想像をはるかに超える大勢の方が従事しているのには驚かされ意外でした。
この暗~い廊下を歩くたびにコツコツ音がするのでヒンヤリ…このカーブした廊下も芸術です。
カーブした屋根ばかりで飽き飽きでしょうが、こちらが外カーブ。
三角屋根は30年ほど前まで使用されていた鉄道貨物のホーム跡。外カーブ沿いに延々と続く貨物駅(荷下ろし場)は圧巻だった事でしょう。
右側はその昔、大型漁船が直接水揚げしていたそうで、その名残りが伺えます。
こうして全国から集まった鮮魚がこのカーブの内側、さらに内側へと運ばれ我々の食卓へ供給されましたが…それも歴史もおしまい。
色々写真があり過ぎて何を乗せようか迷った挙句…何枚か紹介。
長い廊下の片隅には今までの色んな書類や記録があるに違いない。
すでに移転引っ越しの準備が着々と進められており…段ボールにも哀愁が漂う。
日常なのだろうが高そうなマグロの頭やそぎ落とした捨て身も至る所に廃棄されている。
この身を利用すれば美味なるネギトロ巻きが何百人前+カマ焼きも作れそうだが…キレイなマグロとは対照的に触るのも無理なくらい汚れた入れ物に捨ててある。
持ち去り対策なのかな?それとも私の感覚が変なだけ??
この風景もとうとう見納め。
新しい豊洲の風景も楽しみと言えば楽しみかもしれないが…本当に寂しい。
まぁ古い市営住宅が取り壊しになって、新しく建て替わるのと似ているのかも知れない。常々思っているのですが古い激渋レトロ市営住宅が取り壊される姿を見ていつも心が痛むんです。一部だけでも後世の遺産として現存させられないのだろうか?
どうかここから望む勝どき橋の風景は変わらないでいて欲しい。
築地場内だけでも数百枚の画像を取り納めて来たので…機会があれば数回に分けてアップするか、私のお出かけ記録ブログを新調してアップしてみようと思っています。
その時は暇つぶし程度に見てやってください。
さて、何を食べて帰ろうかな?
あぁ、この時間でも観光客であふれかえりまだ行列です。
お寿司は諦めて…一番奥の『吉野家一号店』に行こうかな?
そんな訳で何を食べたかはお楽しみ~♪市場メシだけに…さっと入れてさっと食べるのが粋って事で。
そんな訳で築地市場83年の歴史に幕を閉じる直前に最後の見学をして来た1コマでした♪ありがとう築地市場…この風情は一生忘れません。
数日前の東京タワー水族館に続き、また一つ東京から昭和の名所が消えちゃいました…平成最後の年にこんなに引きずってるの自分だけなのかな?何だかこれから死ぬまで見納めツアーの夜明けになりそう。次の元号は分かんないけど…来年は見納めツアー元年に決定になりそうです♪